ビジネスマンとして、「仕事のできる人」や「引く手あまたの優秀な人材」といわれる人は、共通して状況把握能力に優れています。状況把握能力のある人は、客観的に状況を把握して適切な対応ができる人です。
いかなる状況でも適切な対応ができるため、会社組織の中でも重宝されます。社会人にとっては、必須能力となるでしょう。
この記事では、社会人が持つべき必須能力の状況把握能力の鍛え方について解説します。
状況把握能力は、社会人の基礎的能力です。ビジネスマンとしてレベルアップを目指す方は最後まで読んでみてください。
状況把握能力は社会人にとっての基礎力
状況把握能力とは、持っていると会社から間違いなく重用される能力です。具体的には、次の対応ができる人が該当します。
・客観的に把握している状況の問題点や改善点を適切に認識できる
・現状に対して将来的な問題点やリスクなどを明確にできる
状況把握能力は、会社組織で働くうえで最も重要な能力です。会社は、利益を上げ続けなければ存続できません。利益を上げるためには、自社商品やサービスを利用する顧客を増やす必要があります。
ビジネスにおいて顧客を増やすには、自社商品の市場価値や自社商品を利用する顧客層、自社商品と競合する他社の動向などを把握することが不可欠です。捉え方が広がる分、様々な施策を打ち出すことができるでしょう。
状況把握能力を鍛える9つの方法
状況把握能力は、日常から意識して行動したり、考え方を修正することにより鍛えられます。能力を身に着ける9つの方法を紹介しましょう。
・自分の強みを認識する
・自分の立場を正確に認識する
・周囲の組織の方針を把握する
・周囲の状況を観察する
・優先順位を意識する
・先入観を捨て、疑問を持ち、常に情報を収集する
・近い未来を創造する
・新しい物事は先入観を捨てて素直に捉える
状況把握能力の鍛え方1.「自分は何ができるのか」を問いかける
状況把握能力を鍛えるには、自分の棚卸しから始めます。自分の棚卸しとは、「自分は、何ができるのか?」を自分自身に問いかけることです。自分自身に質問を投げかけ深層心理にある本質部分を引き出します。
問いかけは、本質部分を引き出して、自分の強みや弱みを明確にすることが目的です。自分の状況を置き換えると、自分の強みに適した仕事や克服しなければならない弱みが明確になります。
「自分に何ができるのか?」を問いかける際は、客観的且つ俯瞰的に考えることも必要です。
・現在のチームでは、何ができるのか、何ができないのか
・部署内で何ができるのか、何ができないのか
・会社全体から見て何ができるのか、何ができないのか
環境を置き換えて考えると、新しい可能性も見えてきます。あらゆる状況において把握する訓練となるでしょう。
状況把握能力の鍛え方2.自分の強みを認識する
自分の強みを正しく認識することも状況把握能力の向上に直結します。どのような人間にも長所は存在するため、ビジネスシーンで役立てることが可能な長所を自己分析してみましょう。
長所とは一見ビジネスとは関連性が薄いものであっても、状況によって大いに活かすことができます。これまでの自分の言動から秀でている部分を見つけ、具体的にどのようなシーンで活かせるかを考えることです。
状況把握能力の鍛え方3.自分の立場を正確に認識する
どのような仕事も自分ひとりで成し遂げることは困難であるため、チームや組織の力が不可欠となります。
組織内において自分自身がどのような立場で、何を求められているかを考えることも状況把握能力を鍛えることと同義です。
消極的過ぎれば目の前のチャンスを失い、積極的過ぎれば未来のチャンスを失います。立場にふさわしい言動を見極めて、チャンスをものにしましょう。
状況把握能力の鍛え方4.周囲の組織の方針を把握する
組織の方針に従い、組織の利益のために行動することが社会人の基本です。しかし、組織の方針を正確に把握していないケースも少なからず存在します。
自分自身が所属する組織、関連する組織が掲げる方針を把握し、理解することも状況把握能力に必要な要素です。
組織の一員であることを自覚したうえで、方針に沿う自分がなすべき役割について考えてみましょう。
状況把握能力の鍛え方5. 周囲の状況を観察する
置かれた状況の中で自分の強みや弱みを明確にできれば、客観的な視点を鍛える必要があります。周囲の状況を把握するには、周囲を観察する習慣を持つことが大事です。
自分のことばかり考えていると、周りで何が起きているか?見えていません。周囲の状況を把握できれば、「この状況で自分は何をすべきか」を客観的に判断できます。
自分に与えられた仕事をこなすだけではなく、周囲の状況を客観的に捉えることがビジネスマンとして必要な能力です。周囲の状況を把握するには、日頃から周囲を観察する意識を持ちましょう。
状況把握能力の鍛え方6. 優先順位を意識する
優先順位を意識することも、状況把握能力の一環です。会社組織で働くことは、複数の案件を同時に抱えることが日常業務となります。
部下を持ったり、管理職になったりすれば常に複数の案件を持ち歩く立場となるでしょう。
複数の案件を並行して管理するには、優先順位をつける必要があります。優先順位を意識する習慣が身につけば、周囲の状況から「何を優先させるべきか」と、優先度の高い順から取り組む適切な対応ができるでしょう。
状況把握能力の鍛え方7.何事も疑問を持ち、常に情報を収集する
状況把握能力は、周囲の状況を観察する意識が必要です。ただし、単なる観察だけでは状況把握能力を高められません。状況把握能力を高めるには、次の3つを意識しましょう。
・疑問を持つ:物事の本質を追求する
・情報として収集する:問題や改善点をストックしておく
周囲の状況を上記3つのポイントで観察することが重要です。
疑問を持って観察すると、その先で起きる結果を予測したり、問題点を見つけたりできます。その際は、先入観を持たないことがポイントです。
あくまでも客観的な視点で観察して、客観的なデータ(情報)として収集します。3つのポイントを意識して周囲の状況を観察できれば、現状を変える有益な改善点も見えてくるでしょう。
状況把握能力の鍛え方8. 近い未来を創造する
状況把握能力を鍛えるには、周囲の状況を把握して近い未来を想像する力も必要です。近い未来を創造する能力は、次のようなイメージできる力を身に着けられます。
「現在、このような状況になっている」
「もし、この部分を改善できれば」
「このような結果が見込めるだろう」
このような推測から近い未来を想像できます。ただし、一度の推測で判断するのでは不十分です。思考を展開して、あらゆる状況を創造することにより能力が鍛えられます。
状況把握能力を鍛えるために、身近な状況から、さまざまな近い未来を創造してみましょう。
状況把握能力の鍛え方9.新しい物事は先入観を捨てて素直に捉える
状況を正確に把握し、的確な打開策を打ち出すためには「~は●●に違いない」といった先入観を捨てることも大切です。
・自分は既に知っている、一度聞いたことがある
・過去に同じケースが起きたから、今回もこうなるに違いない
等々、経験やスキルを有していることは素晴らしいですが、先入観・固定観念とならないように注意しましょう。
一度聞いたことがある情報であっても、「(既に聞いたから聞かなくても)大丈夫」とシャットアウトせず、全く新しい情報を取り入れるように意識してみましょう。
そうすることで、状況を整理する際に多角的な視点で考えることができるようになります。
状況把握能力を鍛えることで得られるメリットは?
状況把握能力を鍛えることで、主に以下のメリットが得られます。
・チームをまとめる存在になれる
無駄な時間を過ごさず毎日が充実する
状況把握能力が鍛えられることによって、意識することなく現状よりも毎日を充実させることができるようになります。
優先順位を整理して物事に取り組むことができるようになることで、「どれから取り組むべきか分からない、迷ってしまう」といった考える時間も減り、頭もクリアにできるでしょう。
仕事を効率的にこなせるようになる、物事を計画的に進めることができるようになるため、幅広い場面で状況把握能力を鍛える恩恵を感じることができます。
チームをまとめる存在になれる
自分自身に限らず、周囲の人々の状況、チーム全体としての状況を正確に把握し、的確な指示を下せることができる人間はチームをまとめるリーダーポジションを獲得できます。
仕事の裁量も大きくなり、仕事に対するやりがいもより感じることができるようになるでしょう。
逆に言い換えると、マネジメントに関連する仕事で活躍するためには状況把握能力は不可欠ということです。また、状況把握能力を鍛えることで仕事に限らずプライベートでも頼りにされる機会も増えて、人間関係においても良い影響を及ぼすでしょう。
まとめ
今回は、状況把握能力の鍛え方について、9つの方法を紹介しました。周囲の状況を把握する能力は、日々の習慣と意識改革の積み重ねが大切です。そのため、日々を過ごす中でも常に意識しながら続ける必要があります。
社会人にとって、状況把握能力は上手く立ち回るための必須スキルです。ビジネスマンとして基礎的なスキルになるため、コツコツと継続することをおすすめします。
また、コンサルティングファームへの転職を検討している人であれば、状況把握能力がなければコンサルタントとして説得力に欠けてしまいます。
組織の中で働くビジネスマンの1人だからこそ、状況把握能力を鍛えて、自分が果たすべき役割をまっとうできるようになりましょう。
プライベートにおいても、状況を把握することで人間関係が良好になるきっかけが生まれるのでおすすめです。
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