コンサルティングファームでは役職(タイトル)が設定されており、企業によって名称は異なりますが大きく4つのランクに分けられます。
・マネージャー
・コンサルタント
・アナリスト
それぞれの役職について深掘りしてみましょう。
パートナー、プリンシパル
業界内ではヴァイスプレジデント(VP)、プリンシパルとも称されており、コンサルタントとしては最もランクの高いタイトルになります。
一般企業における本部長、部長クラスが該当します。
パートナーの主な業務内容
・プロジェクトにおける最終的な責任者
・人材の採用、教育、評価
・内部管理における責任者
・オフィスマネジメント業務
・経営に関連する意思決定
・顧客開拓の営業活動
現場で直接手足を動かすよりも、責任者としての管理や重要度の高い意思決定に関わる場面が多いです。
責任も大きい分、コンサルティングファームにおいてこの役職の年収は外資系・日経関わらず高い傾向にあります。
また、顧客の新規開拓も主にパートナークラスのコンサルタントが担います。既存顧客の紹介や、提案資料を作成したうえでアポイントを取り、直接足を運んで説明するケースも多いです。
マネージャー
コンサルにおける「マネージャー」は一般企業においての「課長」クラスの人材が該当するケースが多いです。
企業によってはシニアマネージャー、プロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダー等、様々な名称があります。
この役職から本格的にマネジメントに携わる場面が増えるため、マネージャーにランクアップできるかどうかが年収の分岐点にも成り得るでしょう。
マネージャーの主な業務内容
・プロジェクトマネジメントの責任者
・クライアントとのリレーションマネジメント
・人材の採用、教育
・顧客開拓の営業活動
プロジェクトのブレインとして納期を守りスムーズに完遂させることと、後進の育成がマネージャーの主な役割です。
コンサルタント
コンサルタントは業界内でのボリュームゾーンに該当します。企業によってはアソシエイト、シニアアナリスト等、さらに細かいランクに分けられています。
いずれの企業においても、主にMBAでの採用者やアナリストからの内部昇格者によって構成されている役職です。
コンサルタントの主な業務内容
・マネージャーの指揮下でプロジェクトを遂行
・情報収集や資料作成、必要に応じてプレゼンを主体的に行う
・人材(主にアナリスト)の育成
マネージャーの指揮下ではありますが、コンサルタントは一定の裁量を持ち、自らの判断で考え、行動する姿勢を求められます。
そのうえでプロジェクトが誤った方向に進まないか、効率的か否かをマネージャーが判断し、バックアップするイメージです。
アナリスト
アナリストはコンサルタントとしてのキャリアにおける第一ステップで、主に新卒採用者や第2新卒、ポテンシャル採用社で構成されています。
アナリストの主な業務内容
・コンサルタントの補佐
・ビジネス研修の受講
・情報収集、分析、資料作成
基本的にはアナリストが集めた情報を元に、コンサルタントが仮説を立てて施策の立案等を行うという形式です。そのため、アナリストは情報集の正確性とスピーディーさが求められます。
社内外問わず、ミーティングの議事録作成も基本的にアナリストの仕事です。ITや業務系の案件ではプログラミング作業が発生することもあります。
コンサルタントやマネージャーの指導を受けながら徐々に裁量も大きくなり、次のタイトルであるコンサルタントを目指します。
また、案件によってはアナリストでも積極的にプレゼン・提言を求められる場合があります。未経験で裁量が限定的であっても、自らの考えで主体的に行動する姿勢が大切です。
コンサルタントはどの役職でもハードワークと責任がつきまとう
以上がコンサルタントの主な役職の4つです。
企業によって、パートナーの中でも「プリンシパル<パートナー」「マネージャー<シニアマネージャー」「コンサルタント<シニアコンサルタント」等、細かい階級が存在します。
全てのコンサルタントはアサインされたプロジェクトでベストを尽くし、滞りなく完遂させるさせることで実績やスキルを評価してもらい、より高い役職を目指します。
マネージャー以上のタイトルであれば責任の大きさ、アナリストやコンサルタントはハードワーク等、決して楽なポジションはありません。
プロジェクトによって業務量に違いは生じますが、「自らの考えで判断し、主体的に行動する」という姿勢を無くしてコンサルタントの業務をこなすことは難しいと言えるでしょう。
逆に主体的に行動する姿勢さえ忘れなければ、業務をこなす過程でビジネスマンとしてもガンガンレベルアップすることができる業界です。