今回は戦略コンサルタントとして活躍するために必要なスキルについてです。
戦略コンサルタントとは企業の経営層が抱えている課題の解決をサポートする仕事で、事業契約やマーケティング戦略、人事や財務等、課題のカテゴリは多岐に渡ります。
コンサルタントはクライアント企業の業界内でのポジションや客観的評価を分析し、内部の人間からもヒアリングを行い、得た情報を元に課題解決策を提案します。
そんな戦略コンサルタントが活躍するためには具体的にどのようなスキルが必要になるのか?
抑えるべきポイントを意識しながら仕事と向き合うことで、着実にクライアントの経営課題の解決に貢献し、キャリアを進めていくことができるでしょう。
「戦略コンサルタントとしてレベルアップしたい」
「未経験から戦略コンサルタントにキャリアチェンジしたい」
そんな方は是非最後まで読んでみてください。
戦略コンサルタントとして活躍するための11のスキル
戦略コンサルタントとして活躍するためには、以下のスキルを身に付け、磨くことが大切です。
・自己管理能力
・メンタルタフネス
・ヒアリング能力
・問題解決能力
・提案能力
・資料作成能力
・マネジメント能力
・経営の基礎知識
・臨機応変に対応できる柔軟性
・英語力
常に責任感を持って仕事をするプロフェッショナル精神
戦略コンサルタントは、基本的な礼節は当然のうえ、「ビジネスのプロ」としてクライアントの課題解決に尽力する必要があります。
「どのような状況でも自分で考えて判断・行動し、自身の言動に責任を持って行動する」という精神を忘れずに仕事と向き合いましょう。
プロフェッショナル精神を磨くためには
プロフェッショナル精神を磨くためには、以下のような意識を日常レベルで持って行動すると効果的です。
☑常に人に見られている意識を持つ
☑アンテナを常に張り続け、インプットとアウトプットを心掛ける
☑レスポンスは迅速に行う
戦略コンサルタントとしてキャリアアップするためには、常に自己成長し続ける覚悟を持って臨みましょう。
常にベストパフォーマンスを発揮し続けるための自己管理能力
クライアントの課題を解決するためには常にベストパフォーマンスを発揮し続ける必要があります。そのためには、過密なスケジュールでも仕事をやり切る自己管理能力が必須です。
自己管理能力とは体調に限らず、目標達成のためのタスクや時間、感情、ストレス、意思決定を自力でコントロールする力の総称です。
自己管理能力を磨くためには
自己管理能力を磨くためには、以下を日常生活レベルで改めて意識してみましょう。
☑些細なことでも時間厳守を意識する
☑忙しくても必ず一定の睡眠時間を確保する
☑食事のバランスを考えて調整する
☑日々やるべきことを朝に整理して1つずつ実行する
☑ストレス度合いを自己チェックして場合によっては発散する
逆境でも冷静にベストを尽くすメンタルタフネス
戦略コンサルタントはクライアントの課題をクリアする過程で、人間関係や時間、予算、リソースの制約等、様々な要因で苦しい場面が訪れます。
こうした場面においても冷静に状況を把握し、最善の行動を取るためのタフなメンタルも必要です。
メンタルタフネスを鍛えるためには
☑ポジティブに捉えて何事も楽しむ方法を考える
☑自分に過度な期待をしない
☑小さな成果を1つずつ積み重ねる
期待感が大きいほど、物事が失敗した際の精神的ダメージも大きくなるものです。そのため、クライアントの課題解決のためにベストは尽くしつつも、自分を過信せず「失敗する可能性も常に秘めている」ことを念頭に置きましょう。
また、小さなタスク等でも常に楽しく取り組める方法を模索することで、メンタルも自然と安定するようになります。
クライアントの課題を正確且つ具体的に把握するヒアリング能力
コンサルにおけるヒアリングは、クライアントとの信頼関係を構築しつつ、悩みや課題意識の把握が主な目的となります。
ヒアリングで正しい状況把握できていなければ、的確な課題の解決策の提案も困難であるため、ヒアリング能力は戦略コンサルにとって必須のスキルと言えます。
ヒアリング能力を磨くためには
☑仮説を立てながら質問する
☑常に相手を主語にして話を進める
☑イメージできるように質問する
ヒアリングは文字通り「話す」のではなく「聞く」ことです。そのため、会話では常に相手が主語になっているべきだと言えます。
知りたい情報を誤解なく聞き出すためには、常に相手目線でのコミュニケーションが大切です。
また、仮説を立てたうえで質問したり、専門用語を避けて簡単にイメージできるような質問をすることで、相手からの回答を通して得られる情報量も多くなります。
最善の課題解決策を立案・実行する問題解決能力
ここでの問題解決力とは以下のようなものが該当します。
・主体的に情報収集を行う姿勢
・物事を正確に分析する力
・問題に対する仮説を立てる力
・仮説を実行する勇気と行動力
コンサルタントはフレームワークや過去の事例等を駆使して問題解決に導きますが、それらが通用しない案件も存在します。
そうしたプロジェクトと向き合う際には、この問題解決能力が問われる時です。
問題解決能力を磨くためには
問題解決能力を磨くために最も効率的な方法が、「何事に対しても疑問を持って深掘りする」ということです。
「何故このお店は店頭にこの商品を置いているのか?」
「この料理はどのような素材を使っているのか?」
些細なことでも疑問を持って捉えることで、上記の問題解決能力を総合的に培うことができます。
最善の施策を妥協なく実行に移すための提案能力
課題解決策を提案する際に、予算やリソース、人間関係等、様々な要因で提案内容を100%で通すことが難しい場面があります。
一定の制約が設けられた条件下でも提案内容を妥協せず実行に移すための提案能力もコンサルタントには必須スキルです。
提案能力を磨くためには
提案能力を磨くためには、「何事も納得感のある理由をセットで伝える」ように意識してみましょう。
人は、理由のない提案には応じづらいものです。例えば好きな異性を食事に誘うにしても、理由もなく誘うのか、「このお店の●●が美味しいから食べに行こう」等、理由があった方が応じやすいと思います。
理由に納得できれば、提案に対し人は行動を起こします。「理由付け」を日常生活レベルでも実践してみましょう。本番では、クライアントに納得してもらい、提案内容を妥協せず承認してもらうことが目的です。
誤解なく納得してもうらための資料作成能力
コンサルタントは日々プレゼン資料を作成する機会が多いです。聞き手に納得してもらうためには、自身の提案を正確に伝え、且つ納得感を与える資料を作る必要があります。
質の良い資料は共通して「見やすく、分かりやすい」という点が共通しています。
資料作成能力を高めるためには
大前提として「資料作成の量」をこなすうちに質も自然と高まるものですが、質の良い資料を作成するためには、前述の「見やすく、分かりやすいか」という点を常に意識して作成し、見直すことが大切です。
その他、質の良い資料の作成方法に関しては以下をご参照頂けますと幸いです。
関連記事:パワーポイントでの資料作成方法【好評される5つのコツ】
関連記事:聞き手側の受けが良くなるプレゼン資料作りのコツ【1スライド1プレゼントを遵守】
メンバーとプロジェクトを的確にまとめるマネジメント能力
コンサルタントとしてのキャリアアップを望むのであれば、マネジメント能力は必須スキルとなります。
メンバーの無駄な稼働をカットし、本当に必要な作業に注力するためにはマネージャーの腕が問われるでしょう。
マネジメント能力を高めるためには
☑進捗確認・報告を素早く、マメに行う
☑現状を正確に把握したうえで、不要な作業と必要な作業を見極める
業務量が増えても、稼働時間を無駄に増やさずに納期を守ることを心掛けましょう。そのためには、本当に必要な作業と優先度を的確に見極めることが大切です。
的外れな提案を避けるための経営に関する基礎知識
戦略コンサルタントはクライアント企業の意思決定権を持つポジションとコミュニケーションを取る機会が多いため、経営に関する基礎知識はしっかり抑えておきましょう。
経営層なら知っていて当然な要素を抑えていなければ、提案内容が思わぬ形で通らないこともあるため注意が必要です。
経営に関する基礎知識を身に付けるには
☑キャッシュフローの基礎を勉強する
☑中小企業診断士の資格を勉強、取得する
☑公認会計士の資格を勉強、取得する
上記の中小企業診断士や公認会計士は経営の根幹に関わる知識をインプットできます。資格取得までを目指さないとしても、インプットの一環として勉強してみるのも効果的です。
不測の事態にも臨機応変に対応できる柔軟性
社会は日々スピーディに変化しており、今日まで通用していた知識や技術が翌日には通用しなくなる、という場合もあります。
そういった変化に対しても対応できるように、柔軟性の高いコンサルタントを目指しましょう。
柔軟性を身に付けるためには
☑常に複数の選択肢を用意しておく
☑常に失敗を想定して行動する
プレゼンであれば、提案内容を1つに絞らず複数のプランを用意することで、雲行きが怪しくなっても臨機応変に対応しやすくなります。
また、常に失敗・最悪のケースを想定しておくことで、非常時にも冷静に現状を受け止めて打開策を考えることが可能です。
海外でも活躍するための英語力
戦略コンサルタントは、プロジェクトによって海外の専門家やビジネスマンともコミュニケーションを取る場合もあります。
その際に、自分の考えや意見を正しく表現できるだけの英語力は必要となるため、戦略コンサルとしてキャリアアップを目指すのであれば英語力を身に付けて損をすることはありません。
英語力を身に付けるためには
☑英語の自己学習
☑英語が必要な環境に身を置く
英語を身に付ける方法は英会話教室やオンライン英会話等、多種多様です。日本では英語が必須となる場面がほぼないため、必然的に英語をアウトプットできるコミュニティや環境に自ら飛び込むことも効果的な方法と言えます。
スキルを磨き続けて戦略コンサルタントとしての市場価値を高めていこう
今回は戦略コンサルタントとして活躍するために必要なスキルを11個ピックアップしました。
今回お伝えした11個のスキルを常に磨きながら、クライアントの課題解決に尽力しましょう。また、未経験でこれから戦略コンサルタントを志す場合であっても、この11個のスキルを磨くことは今からでも可能です。
戦略コンサルタントという仕事自体の価値が高い分、責任も大きい仕事となるため、常に自己成長を怠らず仕事と真剣に向き合い続ける覚悟を持って臨みましょう。