コンサルタントは、最近のニーズ拡大やDX推進を追い風にして採用数を拡大している職種です。未経験でも採用しているため、チャレンジしやすい職種とも言えます。
しかし、チャレンジしやすい職種である一方でハードルは低くありません。人が資本であることから、採用基準はかなり高く設定されており、準備が不十分だと選考突破は難しいです。
この記事では、ハイレベルなコンサル転職を成功させるために必須の準備事項を解説します。
コンサル転職を検討されている人は、転職に向けた準備内容として参考にしてください。
コンサル転職を成功させる為の必須準備
コンサル転職を成功させるための必須準備は以下の通りです。
1.自己分析
2.企業研究・選定
3.Webテスト対策
4.面接対策
それぞれの段階で何に重きを置くか、ポイントを解説していきます。
自己分析
コンサルへの転職準備で最初に取り組みたいのは自己分析です。
自己分析は軽視されがちな取り組みですが、自分の特性や転職理由を明確化することで転職活動中の説得力が増します。
特にコンサルという職種は求められる実力や成果が高いことから、早期退職を避ける意味でも志望理由を深掘りしてくる傾向が強いです。
そのため、自己分析を徹底的に行うことで深掘りされる質問にも対応できるようにしなければなりません。
自己分析のやり方は多々ありますが、一般販売されている書籍の内容に基づいて進めていくのが基本です。
書籍に書かれている質問内容を自問自答しながら、紙に書き出す、パソコンに打ち込むなどして言語化をしていってください。
自分自身を過大評価せず、本心で分析するように意識しましょう。
企業研究・選定
次に取り組むのは、企業研究と志望企業の選定です。
コンサルティング会社は想像以上に多く、すべての会社を研究するのは効果的ではありません。
よって、何かしらの基準を定めて、基準に沿った企業を列挙しながら1社ずつ研究していくことをおすすめします。
基準となりうる具体的な要素を2つあげてみます。
1.コンサル会社の事業領域ごとに会社をピックアップする(例…戦略系、総合系、IT系など)
2.コンサル会社が取引の多い顧客特性ごとにピックアップする(例…大企業や中小などの顧客規模、自動車産業向けなどの業界、日経や外資系といった会社資本)
これらの軸で企業を列挙し、ホームページやニュース記事などをもとに事業内容や文化などを研究してください。
調べた内容の中で、自分が「これは良い」と思う要素があれば、その会社は志望企業になりうると言えます。
WEBテスト・適性試験
志望する企業が決まった後は、Webテストの対策を行ってください。
コンサル会社は、どの会社もWebテストを課すことで地頭の良さを図っています。基準も一般企業と比べて高めに設定されているケースもあるため、事前の対策は必須と言えます。
対策は、一般販売されている書籍を用いて行うのが王道です。
Web上ではWEBテストの回答集が販売されていることもありますが、過去のWebテストをもとに作成されており実際の問題と同じとは限りません。
出題される問題の傾向を把握し、解き方も抑えておくようにしておくと安心です。
面接対策
4つ目は面接対策です。
コンサルの面接は、思考の論理性や柔軟性を中心としつつ、コミュニケーション力や人柄を総合的に評価されます。
特に落ち着いたコミュニケーションや振る舞いができるかがポイントで、顧客の前に出して恥ずかしくない人物かで判断されることが多いです。
模擬面接を行いながら、このようなポイントでフィードバックをしてもらうのが基本的な面接対策となるため、1人で実施することは難しいです。
そのため、専門のキャリアコンサルタントや転職エージェントを利用することで、面接対策を手厚くやってもらうことがおすすめです。
コンサル転職の書類選考・通常面接突破に向けて心がけるべきポイント
ここまでは転職活動に向けて準備する内容を記載してきました。
ここからは、コンサル転職における書類選考および通常面接を突破するために心掛けたいポイントを解説します。
論理的な文章・会話構成を意識する
コンサル転職で最も心掛けたいのは、文章や会話構成における論理性です。
論理性はコンサルの現場で必ず求められる要素であり、基礎スキルとして定着しています。
面接官は基本的にマネージャー以上の現役コンサルが務めるため、論理性が弱い部分は直感的に違和感を持つはずです。よって、選考時のマイナス評価を避けるためにも論理性は特に整えておきたい要素と言えます。
論理性について、まずは以下3つのポイントを意識するところから始めてください。
①結論から伝えることで、話の方向性を明らかにする
②全体像を伝えてから詳細の話をする
③論理の飛躍を防ぐため、理由・根拠を1つずつ丁寧に積み重ねる
上記3点が守られていれば、論理性でマイナスになることは少なくなります。
論理的思考能力と熱意を両立させる
論理性の重要性を解説しましたが、これをベースに熱意を加えていくことも重要です。
面接官も人間であるため、論理性だけでなく感情面に訴えかけるような熱意を見せることも効果的と言えます。
自己分析を通じて「なぜ転職するのか」「将来的にどうなりたいのか」などの思考を言語化し、随所に熱意が見える表現を追加することでアピールすることが可能です。
とはいえ、熱意が先行してしまうのはコンサル転職において逆効果です。
あくまでも論理的になっていることが大前提で、そこに熱意を上乗せしているような優先順位になります。この順番をはき違えないように注意してください。
応募企業でどのように貢献できるかを具体的に伝える
最後のポイントは、応募する企業での貢献内容を具体的に伝えることです。過去の実績や、自分の熱意と紐づけながら貢献内容を伝えると説得力が増します。
「頑張ります」「しっかりやります」といった抽象的な内容ではなく、前職のシステム導入経験をもとに具体的に伝えるように意識しましょう。
「ITシステム導入の勘所やステークホルダーとの連携を抑えたプロジェクト支援でバリューを発揮できます」というような貢献のイメージが湧きやすい伝え方がおすすめです。
ケース面接を突破する為に心がけるべきポイント
ここまで、書類選考および通常面接を突破するために心掛けたい内容を解説しました。
ここからは、コンサル特有のケース面接において心掛けたいポイントを説明します。ケース面接が未経験の人も多いと思いますので、ケース面接についての理解を深めつつ対策方法を参考にしてください。
ケース面接とは
ケース面接は、面接官から出されるお題について自分なりの答えを考え説明する形式で行われます。
ケース面接の特徴は、出題されるお題には明確な答えが存在せず、正解にたどり着くことを要求されていないことです。
お題は多種多様で、「日本のコーヒーショップ数は?」といったものから「当社の知名度アップにどんな打ち手が必要か」といったビジネス的なものも出題されます。
面接を通じて、論理的思考力やコミュニケーションスキル、面接官から指摘されたときの受け答えなどコンサル現場で活躍できる人材なのかを総合的に評価されています。
コンサル業界以外では少ない形式の面接であり、ケース面接未経験の人は十分な事前対策が必要と言えます。
対策本で問題のポイントを抑える
ケース面接対策の1歩目は、専用の対策本を使ってポイントをつかむことです。
正解のない面接であり、思考ポイントがどこにあるのか把握することが難しいため、対策本に書かれている内容を理解することから始めてください。
練習問題が掲載される対策本がほとんどですが、回答を先に読むことで考え方を把握してしまうことも良いです。
どのような思考、アプローチで回答を導き出すのかを抑えておくことで、独力でも回答を出しやすくなります。
練習問題を実際に解いてみる
ポイントをつかんだ後は、実際に練習問題を解いてください。
対策本には、練習問題とその解説が記載されています。しかし、ケース面接の答えは無限にあると言っても過言ではありません。
そのため、1つの問題に対して、自分なりの回答を複数作ることも問題なく、練習回数を積む観点では良い方法と言えます。
自分で作った回答は対策本での答え合わせができませんが、回答に至るまでのプロセスを違和感なくプレゼンできれば問題ありません。1つの問題で複数回の練習を積んでください。
焦らず、ゆっくり話すように意識する
ケース面接のポイントは、焦らずゆっくり話すことです。
本番では、予想外のお題で悩むことや、準備した回答に自信がなく面接官からの質問に困惑してしまうことも予想されます。
しかし、どんな状況においても落ち着いて話すことが重要です。回答内容が面接官の求めるレベルに達していなくても、落ち着いた振る舞いが評価されるケースもあります。
まとめ
この記事では、コンサル転職で必要となる以下の準備事項を解説しました。
1.自己分析
2.企業研究・選定
3.Webテスト対策
4.面接対策
これらの準備を行ったうえで、面接でのポイントを実践できれば内定の確率が大きく上がると言えます。悔いが残らないように事前準備を入念に行ってください。