PMOコンサルタントについて解説致します。コンサル業界でも手掛ける場面の多い「PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)」ですが、具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。
PMOに対して抱くイメージや印象、役割については人によって異なる為、PMOについて間違った認識を抱くパターンも少なくありません。
そこで今回は、PMOコンサルタントの仕事内容や年収、キャリアパス及び必要なスキルについてまとめてみました。
PMOコンサルタントとは
まず、PMOは「Project Management Office(プロジェクトマネジメントオフィス)」の略称で、企業や組織において「プロジェクトを成功に導くための重要機関」とされています。
そしてPMOコンサルタントとはクライアント企業の組織内において、進行中の全てのプロジェクトの管理支援を目的とした業務に取り組みます。
PMOコンサルタントの主な仕事内容として、以下のような例が挙げられます。
・複数のプロジェクトで発生する庶務的な業務の代行(シェアードサービス)
・プロジェクト成功における課題を抽出し、問題解決をサポートするマネジメント
・プロジェクト間のリソースやコストの管理及び調整
・個別のクライアントに対して最適なプロジェクト環境の整備
PMOコンサルタントの業務内容は多岐に渡り、「管理のみ」か「管理に留まらず推進支援・問題解決支援にまで携わるか」等、現場によって様々です。
PM(プロジェクトマネジメント)との違いとしては、PMがプロジェクトの意思決定権や責任を負う役割に対しPMOはPMが正しい意思決定をするためのサポートを行う役割を担います。
正しい意思決定を支援するには、高い当事者意識を持って状況を整理しつつ関係者ともしっかり連携できる状態を整えなければならないため、様々な知見やスキルが必要です。
PMO領域に強いコンサルティングファーム
●マネジメントソリューションズ
●ウェップアイ
●コンシスト
●コダワリ・ビジネス・コンサルティング
他
PMOは業界・業態を問わずニーズがあり、最近ではPMOコンサルに特化したサービスを提供するファームも台頭しています。
PMOコンサルタントの年収は?
PMOコンサルタントの年収は、500万~600万円程度が一般的と言えます。会社員の給与としては高水準です。
PMOとしての役割によっても年収は異なり、大規模なプロジェクト等を任せられるようになることで、年収1,000万円を超える場合もあります。
また、フリーランスのPMOコンサルタントの場合であれば年収1,000万円以上も珍しくなく、実績やスキルを積み上げることで2,000万円以上に到達するケースも多いです。
PMO領域で活躍するのであれば、将来的には独立する道も選択肢に含めてみてはいかがでしょうか。
PMOコンサルタントのキャリアは?
PMO領域では、過去にPMとしてプロジェクトを回した経験を有する人材が即戦力として評価されやすいです。また、開発系プロジェクトに参画した経験を有するエンジニアも市場価値は高いと言えます。
事業会社で企画部のリーダー的なポジションの経験者や、開発チームのリーダー経験を有する人材がPMOコンサル会社に転職するケースが増えています。
未経験で20代後半からPMOコンサルタントに転職する場合、何らかのマネジメント経験を必須条件として設定する求人が多いですが、20代前半~半ばの若手であればポテンシャル採用を十擦るファームもあり、PMO領域に参入するチャンスは多いです。
PMOコンサルタントのキャリアプラン
PMOコンサルタントのネクストキャリアは、主に以下のルートが考えられます。
・所属する社内で昇進を狙う
・別のコンサルティングファームに転職する
・事業会社に転職する
・フリーランスとして独立する
IT系に強いコンサルティングファームは多く、一定以上のPMO経験を積んでいれば好条件のオファーをもらう事も珍しくありません。
また、コンサルティングファームだけでなく事業会社でもPMOとして活躍するチャンスは多いです。様々なプロジェクトで実践経験を積むことで、年収を上げるチャンスも多く訪れるでしょう。
PMOコンサルタントとして活躍するために必要なスキルは?
PMO領域で活躍するためには、主に以下のスキルレベルを高めることが大切です。
・プロジェクトマネジメントの知識
・コミュニケーションスキル
・状況把握能力
・問題解決能力
案件の規模が大きくなるとPMOは全体の体制管理や予算編成、人員配置、リスク予測等を担当します。プロジェクトを円滑に進めるためのノウハウやツールについても熟知しなければなりません。
また、プロジェクトを成功に導くためには、まず現状を正確に理解することが第一歩です。現状の認識そのものが間違っていれば、危機的状況に陥ってしまう可能性もあります。
そうした状況を回避するためにも、状況把握能力は欠かせません。現状を正確に把握したうえで、関係者とも密接にコミュニケーションを取りつつプロジェクトでの問題解決に尽力しましょう。
まとめ
今回はPMOコンサルタントについて解説しました。PMOはコンサルタントとしてクライアント企業のプロジェクトに参画するパターンもあれば、自社のPMOとして業務に取り組むパターンもあります。
PMOとしての具体的な役割は現場によって異なる部分もありますが、理想のPMOはプロジェクトの管理に留まらず、推進支援・問題解決まで携わったうえでプロジェクトを成功に導ける人材です。
PMOはプロジェクトを影から支える重要なポジションで、あらゆる業界でもニーズが高まっており、これからPMO領域を志す場合でも様々なチャンスが訪れるでしょう。