今回はマイナス思考に陥る原因と、考え方を変える方法を解説します。
「新しいことに挑戦したいけれど、不安でチャレンジできない」
「現状を変えたいけれど、自信がなく行動できない」
このように考え方がマイナスであると、目の前にあるチャンスすら逃してしまいます。
自信や根拠がなくても問題はありません。大切なことは物事をプラスに捉えることです。今は結果を出しているあの人も、少し前まではあなたと同じ未経験のチャレンジャーでした。根拠がなくてもチャレンジすることで、いずれその経験が自信と根拠になります。
人生の9割は考え方によって決まります。考え方を変えることは難しくないので、ぜひ最後まで読んでみてください。考え方が少し変化するだけで、今後の人生は大きく変化します。
そもそも考え方が変わらない理由とは、その対処法
生まれ持った考え方は変わらないと言われることがあります。
なぜなら、人の考え方には生まれつき現状維持バイアスがかかっているからです。
その現状維持バイアスが不安や怒りなどのマイナス思考を引き起こすため、考え方は変わらないと言われています。
しかし現状維持バイアスとは無意識的な思い込みですので、正しく認識することでコントロールが可能です。
現状維持バイアスの正体とその対処方法を知ることで考え方は変わります。
考え方が変わらない理由【バイアスとは?】
まずバイアスとは「偏見」「先入観」「偏り」を意味するカタカナ語です。
「現状維持バイアスがかかっている状態」を言い換えると「現状を維持したいと根拠なく思い込んでいる状態」となります。
人に現状維持バイアスがかかっている原因は2700年以上昔にあります。
それ以前の人類は安全な場所に集落を作り、その周辺で狩りや採集をして生きていました。
そこから離れると野生生物に襲われたり、採集量が減ったりと命の危険があったため、不満があったとしても安全のために現状を維持しました。
集落から離れることを現代の事柄に置き換えると、転職、転勤、システムや取引先の変更などにあたります。
「転勤することで待遇が良くなると理解しているが漠然とした不安がある。」
「システムを変更することで業務効率がよくなると理解しているが不快感がある。」
この漠然とした不安や不快感の正体が現状維持バイアスです。
つまり現状維持バイアスによってマイナス思考に陥ることは本能なので変えることはできません。これが考え方は変わらないと言われる理由です。
マイナス思考へ陥った際の対処方法
現状維持バイアスによってマイナス思考に陥ることは本能なので変えることはできません。
しかし本能は理性によってコントロールが可能です。マイナス思考をコントロールするためには、考え方に現状維持バイアスがかかった状態であることをはっきりと認識する必要があります。
例えば、より成長したい、チャレンジしたいと異業種への転職を考えたとします。自分に自信がない、もし失敗してしまったら、と様々な不安が湧き上がるでしょう。こうしてマイナス思考に陥ったときに、現状維持バイアスを意識します。
「自分は変化を望んでいるが、本能がそれを避けようとしている。」
「この不安は環境の変化に対する本能的な不安であり、自信がないのではない。」
現状維持バイアスにかかっていることを認識することで、マイナス思考はあくまでも現状維持バイアスによるものであり、実際は成長やチャンスを望むプラス思考であることがわかります。
現状維持バイアスによるマイナス思考も本能的な欲求でしかないと理解すれば、まだ眠っていたいという欲求を抑えて出社するように、理性的な考え方ができるようになります。
考え方の癖を知る
人にはそれぞれ考え方の癖があります。現状維持バイアスを認識し、考え方を変えるためには、自身の考え方の癖を知ることが重要です。
なぜなら感情の癖を把握していなければ、無防備にマイナス思考に流されてしまうからです。
考え方の癖とは、マイナス思考に陥っている時の感情です。人によってどういった思考に陥りやすいか、どのような感情を憶えやすいかは違います。
例えばシステムや社内ルールが変更された時に「現状でも問題はないのに、なぜ変更するのか」と苛立つ。もしくは「今まで出した結果では足りなかったか」とこれまでの実績を含めた業務全体の自信を無くす。
・怒り
・恐怖
・悲しみ
・無気力
・自信喪失
など、マイナス思考に陥った時あなたはどのような感情になるかを意識してみましょう。
マイナス思考に陥っている時の感情、考え方の癖を知っておけば、その感情を憶えた時に冷静に判断することができます。
「今、自分の感情は現状維持バイアスにかかっているのだな。だから必要以上に自信を喪失しているだけで、決して自分はダメな人間ではない。」
このように、マイナス思考に陥ってしまった際には、一度自身の感情を冷静に見つめ直すよう心掛けましょう。
✅【要注意】考え方の癖から生まれるリスク
癖とは無意識的に行ってしまう行動ですので、自身で気付くことは難しいです。
また、考え方の癖も同じく無意識下にあり、気付くことは難しいうえに、自分以外の人に気付かれることはないため、見つけることは更に難しいです。
しかし考え方の癖を放置してしまうと、よりマイナス思考に陥りやすくなるため注意が必要です。
例えば、環境の変化が続き不安を憶えることが増えると、自分は不安になりやすい性格だと誤認してしまいます。
一度誤認してしまうと、些細なことでも不安になりマイナス思考に陥り、さらに不安になるという負のループが発生してしまいます。
そうならないよう、マイナス思考に陥ったときには現状維持バイアスを意識し、自身の考え方の癖を把握するように努めましょう。
今日からできる、考え方を変える方法
考え方を変えるために必要なことは、現状を正しく認識し、現状維持バイアスを外した考えを明確にすることです。
以下の4つを現状に照らし合わせて確認しましょう。
・なぜ現状維持バイアスがかかったか
・自身の考え方の癖、憶えやすい感情
・現状維持バイアスを外したプラスの感情
・上記3つの事実をまとめた自身の考え
例えば、登録したエージェントから条件に合った転職先を紹介されたとします。
・待遇は今より良くなることがわかっている
・チャレンジに寛容で自身の成長にも繋がる
しかし、なんとなく気が進まない、やる気が出ない。これを明確にすると以下のようになります。
⇒転職
・自身の考え方の癖、憶えやすい感情
⇒無気力
・現状維持バイアスを外したプラスの感情
⇒チャレンジしたい。成長したい。
・上記3つの事実をまとめた自身の考え
⇒転職という人生の変化に現状維持バイアスがかかってしまったが、実際はチャレンジや成長を望んでいる。
いかがでしょうか。一見、怠惰でマイナス思考に見えますが実際はチャレンジや成長を求めていることがわかります。
これを自身の立場に置き換えてメモに書き出してください。現状維持バイアスを外した自身のプラス思考を見つけることができます。
それを強く認識することで考え方は変わり、いずれは意識することなく自身のプラス思考を見つけられます。
まとめ
今回はマイナス思考に陥ってしまう原因と考え方を変える方法についてお伝えしました。
・マイナス思考に陥ってしまう原因は現状維持バイアスにある
・現状維持バイアスや考え方の癖を把握する重要性
・現状を正しく認識することで、考え方は変わる
あなたがマイナス思考に陥ってしまう原因は現状維持バイアスや考え方の癖です。
自身の感情や考え方の癖を正しく認識できれば、考え方は変えられます。マイナス思考に陥ってしまった時にはぜひ意識してみてください。