医療コンサルタントとは医療分野に関連する組織の改題解決をサポートするコンサルタントです。
今回は、医療コンサルタントへの転職を検討されている方向けに、仕事内容に年収、キャリアや必要なスキルについて解説します。
医療コンサルタントとは？主な仕事内容
医療コンサルタントとは、病院や介護施設、製薬会社等も含めた医療分野で活動する組織の課題解決をサポートする専門家です。
主に病院等を対象とした「医療機関向けのコンサルティング」と製薬会社や医療機器メーカーを対象とした「医療関連企業向けのコンサルティング」を行います。
どちらのパターンにおいても、資金調達やマーケティング施策の提案、業務効率化を目的としたシステム導入、人事・教育制度の改革等を提案し、クライアントの課題解決に尽力します。
コンサルタントはマーケティング施策や業務フロー改善等を提案するにあたり、業界特有の専門知識が必要です。
医療コンサルタントの具体的な仕事内容は、主に以下のようなプロジェクトになります。
・経営支援(経営戦略策定、マーケティング施策立案、業務フロー最適化、他)
・開業支援(経営戦略策定、物件選び、資金調達、リソースの確保、他)
・IT導入、運用支援(スタッフや患者の利便性向上のためのシステムやビックデータ活用、他)
クライアントが解決すべき課題の領域に応じて、コンサルタントは最善の改善策を提案しなければなりません。
また、提案実行後もモニタリングを行い、施策の精度をより高めていくことも医療コンサルタントの役割です。
主な総合系コンサルティングファーム
●メディヴァ
●グローバルヘルスコンサルティング
●KPMGヘルスケアジャパン
●日本経営グループ
他
近年ではこれから医療・ヘルスケア領域に参入しようとしている企業も増えており、高い専門性を有する医療コンサルタントの需要も高まっています。
医療コンサルタントの年収は？
医療コンサルタントの年収は、500万～800万円がボリュームゾーンです。
医療機関向けのコンサルタントであれば400万～600万円程度、医療関連企業向けのコンサルタントであれば600万～800万程度と、参画する領域によっても異なります。
また、外資系ファームであれば給与水準も高いため、役職等によっては年収1,000万円以上に到達するケースも少なくありません。
特に製薬会社や医療機器メーカー向けのコンサルタントは外資系ファームが多い影響で、平均年収でも差が生じています。
医療コンサルタントのキャリアは？
近年では医療機関が抱える課題も多様化している関係から、他の領域でのコンサル経験者、大学の研究室出身者、バイオ系ベンチャー出身者等が医療コンサルタントに転身するケースが主流と言えます。
医療コンサルタントに転職するにあたり、「コンサル経験」「医療業界での営業経験」「医療系の関連資格所有者」等が応募の際の必須要件として設定してる求人が多いです。
医療業界には独自のカルチャー等も多くあるため、未経験の場合は自身の適性も見極めるためにも一度営業等で経験を積んだうえで検討してみるのも良いでしょう。
医療コンサルタントのキャリアプラン
医療コンサルタントのネクストキャリアは、主に以下のルートが挙げられます。
・他領域のコンサルティングファームに転職
・医療機関へ転職
・フリーランスとして独立、もしくは起業する
一般的な医療機関の経営は、民間企業と勝手が異なる部分も多いため、他領域のファームへの転職は少しハードルが高いです。
ただし、総合系ファームやシンクタンク系ファームの医療部門であれば即戦力として高い評価を受けることができるため、転職できるチャンスもあります。
医療機関に転職する場合は管理・企画部で活躍できるチャンスが多いです。事業責任者に抜擢され、最良の大きいポジションを任される場合もあります。
医療コンサルタントとしてキャリアを積むことができれば、主に医療業界内での活躍する幅が広がります。
医療コンサルタントとして活躍するために必要なスキルは？
医療コンサルタントとして活躍するためには、全ての領域のコンサルタントに共通して必要な論理的思考能力に加えて高いマルチタスクスキルも重要です。
医療コンサルタントは1人で複数のクライアントのプロジェクトを同時並行で進める形が主流で、出張する機会も多いです。
そのため、複数の業務をうまく同時にこなしていく能力も医療コンサルタントとして活躍し続けるためには欠かせません。
また、医療情報を的確に整理・集計するための分析能力等も高く評価されます。
そして製薬会社や医療機器メーカーのコンサルティングに携わりたい場合、外資系ファームが中心であるため一定以上の英語力が求められる場合もあります。
医療コンサルタントの選考の際には、医療分野に対して高い関心を持っていることや、上記のようなスキルを磨くための努力をしていることもアピールしてみましょう。
まとめ
医療コンサルタントは他領域のコンサルタントと比較して、独自の色を持っています。ただし、医療分野のニーズは多様化しているため、医療業界・コンサル未経験者でも活躍できる環境が整いつつある状況です。
医療コンサルタントを志す際はこれまでのキャリアを見直し、場合によっては一度医療系企業の営業職を狭む等、中長期的に目指してみるのも有効と言えます。