転職ノウハウ

憧れのコンサルへの転職で頻発してしまう失敗例4選と対策方法【業界の光と影】

WEBで転職活動
コンサルティング業界は、他の業種よりも年収が高く裁量権が与えられる仕事で新卒・中途ともに人気の高い業界です。

一見、輝かしいキャリア、憧れの年収、理想の人生が待っているかのように見えますが、現実は甘くありません。

「仕事が想像していた内容と違った」
「仕事の環境についていけない」
「クライアントの期待に応えられない」

新天地で自分自身のバリューを発揮できず、早いタイミングで離脱してしまう失敗例も見受けられます。

そこで今回は、コンサル業界で多い失敗例とそれぞれの例を踏まえたうえでの対策についてお伝えします。

「コンサルタントへの転職を検討している」
「コンサル転職で失敗しないためのポイントを知りたい」
「自分がコンサル業界でやっていける・適しているかが知りたい」

そんなあなたは必見です。

年収アップに執着した転職で失敗してしまうケース

転職に失敗
第一に、単純に年収を上げることを目的としたコンサルへの転職で失敗してしまうケースについてです。

選考時に直接伝えることは滅多にありませんが、「平均年収の高さ」はコンサル業界の魅力の1つと言えます。ですが、年収に重きを置いたコンサルへの転職は失敗するケースが多いです。

理由として、コンサルティングファームは役職と年収、役割期待が強くリンクしているためです。つまり、「年収が高い=責任が大きい=より高いパフォーマンスを求められる」ということになります。

年収が上がるということはその分責任も伴うものです。そのため、「今の仕事は楽だけど、年収が低い…」等、安易な理由でコンサル転職を志すことはおすすめしません。

内定時に高い年収で契約してしまうと、自分の能力以上のポジションにされてしまうリスクもあります。

また、コンサルティングファームは通常の日系企業と比較して頻繁に年収・役職の評価を繰り返し、昇給・減給が簡単に発生します。

初任給が希望通りの額面であっても、実績が伴わず短期間で引き下げられる可能性もあるため注意が必要です。

年収に執着した転職の失敗への対策

当然ながらコンサルティングファームの高待遇は、企業側が従業員へ求めるパフォーマンスへの対価として支払っています。

プロジェクトにアサインされると、ハイペースな資料作成やミーティング、プレゼン等によってハードワークになりがちです。現在も働き方改革が推進されているとは言え、プロジェクト次第で曜日問わず仕事が発生する可能性もあり、業務時間外も油断できないかもしれません。

そのため、「家に仕事を持ち込みたくない」というスタイルの場合、コンサルティング業界は適合できない可能性が高いと言えます。

年収を上げる方法は決してコンサル転職だけではありません。自分自身の特性や経験、スキルセットがコンサル業界に適しているかを踏まえたうえで検討しましょう

主体性が求められる環境についていけずに失敗するケース

デスク
コンサル業界は、一人に任せる仕事量が多く責任範囲も広いです。特に外資系のコンサルティングファームは1人1人のメンバーが自発的且つ積極的に行動を起こし、成長することが求められます。

日系企業とは企業文化や社風も異なるため、企業側の期待に応えられずにドロップアウトしてしまう方も外資系コンサルティングファームでは珍しくありません。

ポテンシャル採用で入社した未経験者であっても、「自分で考え、行動を起こす」姿勢が必要となり、分からないことは先輩や上司も巻き込む積極性が求められます

初めてアサインされたプロジェクトであっても、消極的な言動が目立つとあっという間に苦境へ陥ってしまいます。

環境の追いつけず、自分が何をするべきか分からないまま時間が経過してしまう状況は非常に危険です。

転職後に主体性が求められる環境で活躍するためには

・まずは自分で考える、調べる
・分からないことはすぐに質問する、相談する
・必要な情報は自分から取りに行く

上記3点を入社前からしっかり意識づけていきましょう。マニュアルや研修環境が充実しているとは期待せず、自分から積極的に情報を吸収し、貪欲な精神で仕事に励む覚悟が必要です。

クライアントとの信頼関係構築で失敗してしまうケース

クライアントとの関係
コンサルタントは、要件定義から運用や保守まで一貫して業務をおこなうことも多くクライアントと最初から最後まで関係性を続けていく必要があります。

この信頼関係の構築で失敗してしまうケースは、専門スキルを有していたり、経営や財務の知識を有している等、即戦力性の高い方が転職した際に注意したいところです。

・担当者とのコミュニケーションが上手くとれない
・1つの失敗で顧客関係が悪化し、将来のビジネスチャンスを喪失する

等々、クライアントとの信頼関係はアサインされたプロジェクト以外の部分にまで影響を及ぼします。

高い課題解決能力を持っていても、信頼関係の構築がうまくできなければプロジェクトも円滑に進まない、避けられるトラブルが発生する等のリスクが生じてしまうものです。

コンサルファームの人事は長期的な収益性のためにクライアントとの信頼関係を重視している場合が多く、信頼関係がメンバーの評価にも大きく関係します。

転職後にクライアントとの信頼関係構築で失敗しないためのポイント

・あくまでクライアントは「お客様」である
・一定の信頼関係構築が完了済の案件にアサインする

あくまでクライアントの担当者は社外の人間です。そのことを踏まえたうえで資料作成や伝え方等には配慮しましょう。また、知識を有しているからといって、専門的な言動が多くならないようにも注意が必要です。

そして可能であれば、一定の信頼関係構築が完了しているクライアントの案件にアサインした方が失敗するリスクは少ないでしょう。

担当者との関係性が既に安定していた方が、多少の行き違いが生じても新規のクライアントと比較して信頼関係へのダメージも抑えることが可能です。

アサインされたプロジェクトとスキルセットに合わずに失敗するケース

スキルセット
前職で培った経験やスキルを活かして、馴染みのある業界の案件で活躍する、というルートが理想です。しかし、中にはスキルセットが合わずに苦戦するケースも多いと言えます。

例として、事業会社の営業部門からコンサルタントへ転職した場合、業界知識等は豊富な一方で経営や財務等に関する知識は皆無、という方も多いです。

コンサルティングファームの案件は業務効率化やシステム導入に関する案件が多く、自分の強みを生かせずバリューも発揮できず、失敗してしまう可能性もあります。

特にシステム導入の案件では業界経験よりもIT関連の知見が重要になるケースが多いため、スキルセットの整合性においては注意が必要です。

スキルセットのミスマッチによる失敗を防ぐためのポイント

・自分の知見を活かせる案件を厳選する
・クライアントとのコミュニケーションを積極的に取る
・初めから年収を高望みしない

コンサルティングファームによってはアサインするプロジェクト先に関する相談ができる場合もあります。可能であれば、自分のバリューを最大限発揮できる案件を厳選しましょう。

ただし、自分で案件を選べない場合も多いと思います。必要な知見がない場合は現場でしっかり吸収する必要があるため、プロジェクトメンバーとも積極的にコミュニケーションを取りましょう。

また、入社時の能力以上のバリュー発揮が要求される案件へアサインされてしまうことがないように、年収に固執せず身の丈にあったポジションでの採用を心掛けることも大切です。

コンサル転職で失敗しないために、まずは自分自身と向き合おう

転職時に注意するポイント
コンサルの転職で失敗してしまうケースは多種多様ですが、「過度な高望みを控えて、現状の自分が有するスキルセットを把握する」ことで入社後の業務で起きるミスマッチの多くを防ぐことができます。

とはいえ、コンサルタントとして活躍し続けるためには主体的に行動し、足りない知識は常にインプットし続けることが前提条件です。

以上のことを踏まえて、自分自身がコンサルタントに適しているかどうかも吟味して転職を検討してみてはいかがでしょうか。

-転職ノウハウ