コンサルティングの基礎

【コンサルBIG4】各社の特徴や違い、年収について徹底解説

big4 コンサル
今回はコンサル業界において「BIG4」と呼ばれる4つの企業について解説します。

「BIG4って、就活でよく聞くけどなんだろう。」
「なんでBIG4と呼ばれるんだろう」

など、不思議に思っている方も多いのではないでしょうか。

コンサル就活を進めているような方でも、意外と正しく理解できていないことがあります。ぜひ今回の記事を参考に、コンサル業界の知見を深めて頂ければ幸いです。

BIG4とは?名前の由来は?

まず、はじめに「BIG4」とは、PwC/EY/KPMG/デロイトトーマツという4つの会計事務所グループのことを指します。

コンサルティングファームとしてのPwC/EY/KPMG/デロイトトーマツは、各監査法人のグループファームとして存在しています。

それらのファームである監査法人が世界4大監査法人であり、そのグループ会社も含めてBIG4 と呼ばれています。そのため、コンサルティング業界においても4つのファームを総称して、「BIG4 」と呼びます。

BIG4各社紹介

コンサル オフィス

PwCコンサルティング合同会社(PwC)

PwCはロンドンで設立され、会計事務所系のコンサルティング会社が統合してできた、総合コンサルティングファームです。ロンドンに拠点を置くプライスウォーターハウス クーパースのメンバーファームでもあります。

PwCは大きく分けて、2つの部門から成り立っています。1つは、M&Aや事業再生・再編の専門家であるディールズ部門、もう1つは、経営戦略の策定から実行までを行うコンサルティング部門です。

PwCのコンサルタントになった場合、どちらの業務にも携わる可能性があります。

メンバーファーム制を採用しており、世界各国にPwCのメンバーである会計事務所などがたくさん存在しています。そのため、グローバルネットワークを活かしたコンサルティングを行いつつ、財務会計領域では国内でもトップクラスのファームです。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング

EYは、ロンドンで発足し、拠点もロンドンに置くアーンストアンドヤングのメンバーファームであり、会計事務所を母体とした総合系コンサルティングファームです。

PwCと同様にメンバーファーム制を採用しており、世界中にあるEYのメンバーファームの中で日本におけるメンバーファームのことを、EY Japanと呼んでいます。

発足からまだ短いということもあり、ベンチャー気質なコンサルティングファームとして若手の活躍や企業自体の急成長が特徴です。

EYは、経営コンサルティングと戦略的トランザクション支援サービスを提供しており、チームワークを重視するため、互いの尊重や協力し合う文化が根付いています。

KPMGコンサルティング

KPMGジャパンはイギリスで設立され、現在拠点をオランダのアムステルダムにおく会計事務所KPMGのメンバーファームです。KPMGのグローバルネットワークも活用しながら、サービスを提供しています。

日本法人は、2014年に発足したため、2020年時点でコンサルタントの数が約1150人とBIG4 の中では比較的少なく、ベンチャー気質で個人の裁量が大きいという特徴があります。

ビジネストランスフォーメーション、テクノロジートランスフォーメーション、リスク&コンプライアンスという3つの分野を得意領域としています。

豊富な経験とスキルを有するコンサルタントが質の高いサービスを提供しています。

デロイトトーマツコンサルティング

デロイトトーマツコンサルティング合同会社は、ロンドンで発祥し、現在拠点をニューヨークに置く会計事務所デロイトトウシュトーマツのメンバー企業です。

戦略から実行まで幅広く取り扱う総合コンサルティング会社で、3600人近い従業員を有しています。各国の現地事務所と連携をはかりながらコンサルティングを行うマンパワーの大きい会社です。

日本において様々な業界を取引先として幅広くカバーしています。他のBIG4 と比べて、日本色の強い企業です。

BIG4の歴史的経緯

コンサル 歴史
BIG4も最初は会計事務所として誕生し、様々な事務所が合併しながら現在のような巨大な会計事務所になっていきました。

拠点は全世界に広がっていき、膨大なノウハウやナレッジ、グローバルネットワークを有していることが大きな強みの1つと言えるでしょう。

そのノウハウ、ナレッジである財務・税務に関する知見を活かし、企業の経営方針や、課題解決のためのアドバイスを始め、コンサルティング業務を展開していきました。

90年代は、金融ビッグバンや規制緩和、IT技術の著しい進歩の中、企業では中長期を視野に入れた戦略作りや、計画策定に力を入れた経緯があります。

大企業を中心に業績も好調の中、2002年のエンロン事件によって、コンサルティング業界に大きな波が押し寄せました。

巨大企業であるエンロンの巨額の粉飾決算が明らかになり、当時、同社の担当であった会計事務所アーサー・アンダーセンは、粉飾決算を主導したことで、解散に追い込まれます。

これを引き金に、会計監査を行う会計事務所がコンサルティング業務を兼業することが禁止になりました。

このような規制を踏まえて会計事務所は、分離や他社による買収、再編が進み、アクセンチェア、アビームコンサルティングが誕生します。

そして2000年代後半にBIG4は、コンサルティング業界に戻ってきました。買収・グループ化を繰り返し、網羅性の高いファームへと成長を遂げました。

2010年代には、歴史ある戦略コンサルティングファームを買収、合併するBIG4 ファームもあり、現在は、知名度においても世界有数のビッグファームです。

BIG4内の年収の違い

big4 年収

PwC

新卒の初任給は、520〜550万円。コンサルタントまで昇進できれば、約5年ほどで、700〜800万円稼ぐことができ、プリンシパルクラスになれば、年収1100〜1700万円ほど。

EY

初任給年度の年収は、500万円程度。そこからマネージャーに昇進すると年収700〜800万円、プリンシパルクラスだと年収1200万〜1400万円ほど。

KPMG

KPMGの初年度の年収は460〜500万円。シニアコンサルタントの年収は600万円ほどにとどまる。

デロイトトーマツコンサルティング

新卒の初任給が570〜600万円。コンサルタントまで昇進できれば約5年ほどで年収800万円~900万円稼ぐことができ、プリンシパルクラスになれば年収1300万円〜2000万円

まとめ

BIG4 は今後も成長を進めていくことが予想されます。世の中がデジタルによって大きく変化していることと同時に、今後コンサルティング業界も大きく変化していくということは間違いありません。

コンサルティング業界への転職を考えている方は、是非、お話を聞いてみたうえで、候補の1つとして検討してみることをおすすめします。

-コンサルティングの基礎