現在、日本にはさまざまなコンサルティングファームがあります。そして、それぞれのコンサルティングファームには得意領域など特色があるものです。
そこで、ここでは日本にあるコンサルティングファームのなかからボストンコンサルティンググループについてご紹介します。
ボストンコンサルティンググループがどのようなファームであるのかを調べていきたい方は、ぜひご確認ください。
ボストンコンサルティンググループ基本概要
社名 | ボストン コンサルティング グループ合同会社 |
設立日 | 1966年(日本オフィス) |
亊業内容 | グローバルコンサルティングファーム |
規模 | 従業員900名以上 |
本社所在地 | 東京都中央区(日本) |
会社HP | https://www.bcg.com/ja-jp/ |
ボストンコンサルティンググループ(BCG)はアメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンに本社を置くコンサルティングファームです。日本本社の所在地は東京都中央区になっています。
ボストンコンサルティンググループは1963年に設立され、戦略コンサルティングの先駆けとして現在でも業界トップの売上高を誇っています。
また、ボストンコンサルティンググループはアメリカと日本だけでなく世界50か国90以上の都市に拠点を展開している大きなファームです。従業員数としては世界で約2万5000人、日本で約950人となっています。
事業内容は大企業相手に戦略立案からオペレーション支援、新規事業の立案、デジタル支援、など非常に多岐にわたっています。ただし、比較的上流に携わることが多いことから、分類としては戦略系ファームに入れられることが多いです。
ボストンコンサルティンググループが提供するコンサルティングサービス
ボストンコンサルティンググループのサービスは多岐にわたっています。代表的なサービスと概要は以下のとおりです。
サービス①コーポレートファイナンス&ストラテジー
本サービスは会社の進路を決める会議や、新たな事業をどう進めていくのかといったものをボストンコンサルティンググループがクライアントと共に考えていきます。
また、こちらのサービスにはM&Aやリスク管理など他分野のコンサルタントと共同で進めていくことが多いです。
サービス②オペレーション
オペレーションは調達から生産、マネジメントなど生産上のラインでクライアントを支援するサービスです。
ボストンコンサルティンググループではこれらをエンドツーエンドで支援しています。
また、現状の改善だけでなく、未来を見据えた戦略を打ち立てることも少なくありません。
サービス③顧客インサイト
商品を販売する際、顧客に対する情報は欠かせないものです。
ボストンコンサルティンググループは過去の事例などのナレッジから顧客行動を提供することができ、クライアントに最適なソリューションを提供することができます。
また、単に情報を与えるだけでなくそれに対する最適な戦略も共に考案することが多いです。
ボストンコンサルティンググループの年収・給与システムについて
ボストンコンサルティンググループは役職別で平均年収が異なります。それぞれの役職の平均年収は以下のとおりです。
・アソシエイト(年次1~2年目):700万円
・シニアアソシエイト(2~5年目):1,075万円
・コンサルタント(4~7年目):1,500万円
・プロジェクトリーダー(6~9年目):2,500万円
・プリンシパル(8年目~):3,500万円
・パートナー(10年目~):5,000万円~
・シニアパートナー(評価次第):1億円~
給与形態は基本給+残業代と一般的なものになっています。このようにボストンコンサルティンググループはコンサルファームの中でも給与が高い企業であると言えます。
ボストンコンサルティンググループの強み
では、ボストンコンサルティンググループは他のファームと比べてどのような点に強みを持っているのか確認してみましょう。
強み①グローバル展開を通して蓄積されたノウハウ
概要の通り、ボストンコンサルティンググループは非常に多くの国に拠点があります。
そのため、必要なノウハウやナレッジがあった際、他の国の情報も参考にできるといった点は大きな強みです。
そして、ボストンコンサルティンググループはさらに人材確保を続けており、これからも拠点数を多くしていくことが予想されます。
多くのコンサルファームが多くの国に拠点を置いていますが、ボストンコンサルティンググループはそのなかでもグローバル力では上位を誇り続けています。
強み②あらゆる業界をカバーしている
製造業に強い、金融業に強い、などコンサルファームによっては得意領域がはっきりとしています。
しかし、ボストンコンサルティンググループは各領域に精通した人材が集まっており、あらゆる業界に対してコンサルティングをすることが可能です。
さらに、クライアントとして産業だけでなく、公共団体をコンサルティングすることもあります。
そのため、ボストンコンサルティンググループのクライアントは現在存在する業務のすべてに対応しているといっても過言ではありません。
強み③プレゼンス力の高さ
クライアントがコンサル依頼をする際は複数社に見積もりをおこない、そのなかから一社を選ぶことが多いです。
そして、ボストンコンサルティンググループは過去の実績、人材、ブランド力からプレゼンス力があります。
このようにクライアントから信頼され、依頼を受け続けることができる点はボストンコンサルティンググループの大きな強みであると言えます。
当社以外にもプレゼンス力が高いマッキンゼー・アンド・カンパニー、ベイン・アンド・カンパニーをまとめてMBBと言われることからも上位3つには入っていると予想されます。
会社でのキャリアパス・トレーニング制度
ここではボストンコンサルティンググループのキャリアパス・トレーニング制度についてご紹介します。新卒入社や転職をお考えの方は、ぜひこちらもご確認ください。
キャリアパス
キャリアパスは年収の項目でご紹介したように下記のとおりとなっています。
・アソシエイト(年次1~2年目):幅広い業界を経験し、コンサルティングの基礎を習得
・シニアアソシエイト(2~5年目):より幅広い業界を経験、問題解決をドライブ
・コンサルタント(4~7年目):経営課題を見つけ、プロジェクトを進める
・プロジェクトリーダー(6~9年目):プロジェクト内の時間や予算管理、クライアントへの提案
・プリンシパル(8年目~):複数のプロジェクトを管理
・パートナー(10年目~):会社の人材を育成し、オフィスの発展に貢献
・シニアパートナー(評価次第):スタッフの統括責任者
ボストンコンサルティンググループは外資系であることから年功序列ではなく、成果によって上記のキャリアパスを経ることが多いです。
トレーニング制度
特色のあるトレーニング制度としては、「LAB Learning Portal」、「Knowledge Academy」の2点があります。
LAB Learning Portalは当社がカスタマイズした学習ツールです。コンテンツとしては約1,100のアーカイブと1か月あたり平均20の新しいクラスがあります。24時間、どこでも、自分に必要なコンテンツを学ぶことが可能です。
Knowledge Academyは各キャリア別に専用のコースが用意されており、その役職時点で必要なスキルを学ぶことができます。また、こちらは地域や文化を超えたスタッフの交流がおこなえるサポートがあり、グローバルな視点での学習も可能です。
会社でのプロジェクト事例
では、最後にボストンコンサルティンググループではどのようなプロジェクト事例があるのかを確認していきましょう。
プロジェクト事例①三越伊勢丹
三越伊勢丹は来店したユーザーとの接点を増やす、商品クオリティの向上を経営課題としていました。
そこで、ボストンコンサルティンググループは三越伊勢丹ホールディングスの子会社「DROBE」の立ち上げを考案しました。
本サービスにはAI活用などの最先端技術を追加し、顧客一人一人にあった商品選定をおこなっています。その結果、現在ではVCから5億円の資金調達など確かなる実績を上げました。
プロジェクト事例②ルワンダ支援
ルワンダ政府は2035年までに中所得国になるという目標を定めています。そこで、政府は民間投資の呼び込みを目的としてルワンダ開発局を設立しました。
そして、ボストンコンサルティンググループはこの期間に対し、適切な専門家を政府内に組み込むとぃつた取り組みをおこなっています。
結果としては9,000人の雇用創出、間接的には20,000人の雇用創出を果たしています。