今回はIT系に強いコンサルティングファームの一角、ウルシステムズについて解説致します。
IT領域に強みを持つコンサルティングファームが多い中でも、ウルシステムズは「攻めのIT」に特化しているファームです。
具体的にウルシステムズがどのような事業を展開しているのか?どのような組織形態なのか?今後の転職活動のお役に立てて頂ければ幸いです。
ウルシステムズ基本概要
社名 | ウルシステムズ株式会社 |
設立日 | 2011年 |
事業内容 | 戦略的ITコンサルティング |
規模 | 従業員400名以上 |
本社所在地 | 東京都中央区晴海 |
会社HP | https://www.ulsystems.co.jp/ |
ウルシステムズは2000年に創業、法人としては2011年に設立されたITコンサルティングファームです。
東京都中央区に本社オフィスを構え、400名以上の従業員で構成されており、「戦略的ITコンサルティング」をメイン事業として展開しています。
また、グループ会社としてULSグループ株式会社、ピースミール・テクノロジー株式会社、株式会社アークウェイも存在します。
ウルシステムズが提供するサービス
ウルシステムズは「攻めのIT」に特化するコンサルティングサービスを展開しており、確かな技術力を要したコンサルティング・エンジニアリングでクライアント企業を支援します。
具体的には、クライアント企業のニーズに合わせて以下のようなサービスを柔軟に組み合わせてサービスを提供しています。
デジタル&IT戦略立案
デジタル・IT領域からクライアント企業の経営課題の解決をサポートする、ITコンサルティングの基本形です。
ウルシステムズは既存事業の最適化に限らず、ITを活用した新規事業の創出も行っており、幅広い戦略を立案します。
業務&システム変革
クライアント企業の現状を分析したうえで、経営課題の解決にあたり業務プロセス・システム全体の最適化プランを提案します。
業務効率の低下や既存システムの老朽化等、クライアントが抱える課題やリソースに合わせて最も効率的なプランを実行するサービスです。
プロジェクト&プログラム推進
基幹業務システムの刷新や新しいサービスの立ち上げ等の個別のプロジェクト、及び共通の目標達成に向けて並走する複数のプロジェクトをまとめた「プログラム」のマネジメントを支援します。
既存リソースのプロジェクトマネジメントに自信がない、プロジェクトの進捗が遅い、プロジェクトを第三者視点で採点してほしい場合はこのサービスの出番です。
アジャイル開発
アジャイル開発とは、システム開発の工程を細かく、短いサイクルで処理するシステム開発手法になります。
ウルシステムズは企画段階から参画し、プロジェクトの趣旨を正しく理解した上でアジャイル開発を用いてクライアント企業のアイデアを実現します。
デジタル組織育成
ウルシステムズのデジタル組織育成は、企業のIIT部門が今後の変化にも柔軟に対応できるよう変革計画を策定し、その計画遂行を推進するサービスです。
システムやITインフラを運用するだけに留まらず、自社ビジネスのデジタル化を先導して推進させます。
先端テクノロジー活用
先端技術をいち早くビジネスに取り入れることで顧客に新しい価値を提供し、競争優位を獲得することが可能です。
これまで様々な実績をウルシステムズは先端テクノロジーをスピーディに導入し、クライアント企業の経営的な優位性の確保に貢献します。
ウルシステムズの年収・給与システムについて
ウルシステムズの平均年収は約800万円程度とされています。コンサルタントの役職は、主に以下の3種に分けられています。
・コンサルタント
・シニアコンサルタント
・マネージャー
ウルシステムズの年収は役職による差が大きく、メンバー〜チームリーダーは400万〜600万円、プロジェクト責任者以降は800万〜1200万円の年収が多いです。
同社の給与制度としては、月40時間分の残業代込みの裁量労働制となっており、通勤手当、深夜早朝手当が存在します。
ウルシステムズの特徴・強み
ウルシステムズは「攻めのIT」を心掛けており、クライアント企業の課題をスピーディ且つ確実に解決に導くスペシャリスト集団です。
では、具体的にどのようにして攻めのITを実現しているのかについて見てみましょう。
特徴・強み①エンジニアリングとコンサルティングの二刀流
ウルシステムズはエンジニアがコンサルタントとして参画するスタイルが特徴的です。
システム開発を熟知したメンバーがコンサルティングにあたるため、机上の空論でなく、地に足をつけつつも最適な提案を行います。
キャリア採用のメンバーもシステム開発経験者が多く、新入社員もベテラン社員からシステム開発の知見を叩き込まれたメンバーがプロジェクトに参画します。
特徴・強み②最先端テクノロジーにいち早く対応できる
ウルシステムズはテクノロジー分野の動向に対して常に注力しており、有望な技術を素早くキャッチアップ、クライアント企業に提案・導入してきた実績を持ちます。
常に技術的なチャレンジ精神を持つエンジニア集団のウルシステムズだからこその強みと言えるでしょう。
ウルシステムズのキャリアパス・トレーニング制度
ウルシステムズのキャリアパス、トレーニング制度について紹介します。年齢・社歴を問わず組織への貢献度に応じてステップアップできる体制が整っています。
ウルシステムズのキャリアパス
前述の通り、ウルシステムズは役割等級制度を導入しており、従業員は以下の等級に分けられています。
・メンバー
・チームリーダー
・プロジェクト責任者
・スーパーバイザー
・ディレクター
年齢や性別、社歴といった属人的要素ではなく、組織の中で担う役割の重要度や難易度に応じて決定する仕組みで、等級と役職は直接的に結びついてはいないようです。
等級を上げるためには個人の業績だけでなく、「高難易度プロジェクトを成功に導く」「社員全体の技術力を向上させる」「対外的な情報発信により会社の知名度を高める」等も重要な評価指標となります。
また、ウルシステムズは技術力も重視しており、設計やプログラミングに限らず要求の整理やプロジェクトマネジメントも含めた総合なビジネススキルを高めることが求められます。
ウルシステムズのトレーニング制度
ウルシステムズでのトレーニングは「成長機会」というコンテンツにまとまっており、入社後の導入研修、集合研修や勉強会を定期的に実施しています。
社員が作成した提案書やツール等はナレッジベースで管理しておりメンバーは自由に閲覧可能です。
また、メンター制度も導入しており、毎月1回の面談や食事等を通じて新しく入社したメンバーをサポートします。
ウルシステムズでのプロジェクト事例
ウルシステムズでのプロジェクト事例について2つほどピックアップします。実際のところ、攻めのITがクライアント企業に対しどのような貢献をしているのかを見てみましょう。
大手証券会社でのプロジェクト事例
とある証券会社では債券の時価計算にバッチシステムを利用していましたが、データ量の増加に伴って処理時間が長くなってしまう問題が起きていました。
そこでウルシステムズは「計算処理速度を30分から10秒に短縮すること」をゴールにアーキテクチャの再構築を実施し、徹底的なヒアリングとテスト運用を積み重ねました。
その結果、見事に計算処理速度を10秒に短縮することに成功し、業務効率を一変させることができています。
大手不動産会社でのプロジェクト事例
大手不動産会社がECサイト普及による顧客離れに対応するため、商業施設とECモールを連動させる新サービスを企画しましたが、サービス開始日とシステム開発期間の乖離があまりにも大きく難しい状況でした。
ウルシステムズは大手SIerの開発体制を維持しながら、開発計画を抜本的に見直すことで期間短縮と品質確保を両立する方法を提案し、結果的にスケジュール通りに新サービスをリリースすることができました。
まとめ
ウルシステムズは「攻めのIT」をモットーに、エンジニアリングとコンサルティングの二刀流スタイルが特徴的です。
中途入社する人材もシステム開発経験者が多く、技術力とコンサルティング能力の両立が求められます。
開発経験のあるエンジニアでコンサルタントへの転職を考えている人にとってはおすすめの会社と言えます。