日系コンサルティングファームの一角、タナベ経営の概要や事業内容、年収やキャリアパスについて紹介致します。
転職前にはその企業がどのような事業をおこなっており、自分はどのように活躍していきたいのかを明確にしなければなりません。
コンサル転職をご検討中の方は、ぜひご確認ください。
タナベ経営基本概要
社名 | 株式会社タナベコンサルティンググループ |
設立日 | 1963年 |
事業内容 | 経営コンサルティング |
規模 | 従業員600名以上 |
本社所在地 | 東京都千代田区 |
会社HP | https://www.tanabeconsulting-group.com/ |
株式会社タナベコンサルティンググループは1963年に設立された日系コンサルティングファームです。
事業内容は、ストラテジー、M&A・ファイナンス、HR、DX、ブランディング、政府・公共サービス、と多岐に渡っています。
従業員数はグループ全体で660人(2023年4月時点)と日系ファームのなかでは比較的大きなファームです。本社所在地は東京都の千代田区丸の内となっています。
タナベ経営が提供するサービス
タナベ経営は主力サービスとして6つのものをHPに掲載しています。ここで、それぞれがどのようなサービスであるのかを確認してみましょう。
サービス①ストラテジー
ストラテジーは企業の成長戦略をベースとしてあらゆる観点からビジネス戦略を提案するサービスです。
サービスには中長期ビジョン構築支援、ジュニアボード、SDGsと企業の土台部分を整える業務からさらなる発展まで一貫してサポートしています。
また、長期ビジョン構築はビジネスモデル構築、コーポレートモデル構築、ファイナンシャルモデル構築とモデルを3つに分けて支援を進めていくことが特徴的です。
サービス②M&A・ファイナンス
M&Aは企業の成長性と持続性のどちらもサポートするCFO機能の発揮を目的としており、企業再生、事業継承、ホールディング経営、IPO支援と各フェーズに最適なサービスを提供しています。
また、タナベ経営はホールディングス・グループ経営モデル研究会、成長M&A実践研究会といったセミナーを開催しており、M&Aに関する最先端事例を企業に提供しています。
サービス③HR
HRはクライアントの人材分野における支援であり、タナベ経営では採用、育成、活躍、定着の4つのバランスを重視しています。
具体的なメニューとしては、人事制度再構築、FCCアカデミー設立支援(企業内大学)、ジュニアボード、人材採用、グループ経営者育成、の5つです。
タナベ経営のHR支援は単に過去の成功例を当てはめるのではなく、クライアントそれぞれの特徴を鑑みたうえで最適なサービスを提供しています。
サービス④DX
DX支援はビジネスモデルDXだけでなく、マーケティングDX、マネジメントDX、HRDX、ブランディングDX、営業DXなどあらゆる領域に渡っています。
このことからクライアントがどのような事業領域であってもサービスを提供することが可能です。
具体的なメニューとしては、営業のデジタルシフト、ERP導入支援、生産性カイカク、原価マネジメントとなります。
サービス⑤ブランディング
タナベ経営は上記サービスによって多くの業界に対するノウハウ・ナレッジがあります。
そして、タナベ経営ではこれらをコンサルティングだけでなくブランディングといったマーケティング領域にも適用しています。
具体的なメニューとしてはブランド構築支援、ブランドプロモーション、デザインプロモーションの3つです。
サービス⑥政府・公共サービス
近年、シンクタンクでなくコンサルファームが公共事業に関わることが多くなってきました。タナベ経営も蓄積してきたノウハウから政府・公共サービスをおこなっています。
具体的なメニューとしては、産業振興、地域創生、サステナビリティ、DX、ブランディング、人材育成・活躍となっており、過去のコンサル事例・ノウハウを活用して成果を提供しています。
タナベ経営の年収・給与システムについて
タナベ経営の平均年収は619万円(2021年度)になります。こちらは2010年と比較すると14%上昇値です。
コンサル業界内での年収ランキングとしては647社中75位となっています。
給与システムは一般的な企業と同様に「基本給+手当+ボーナス」です。残業は月平均45時間ほどであり、賞与は年2回となっています。
また、タナベ経営は競合と比べても充実しており、借り上げ社宅、住宅手当、地域手当、財形貯蓄、社員持株会などによって給与以上に豊かな生活を送っている社員が多いです。
タナベ経営の特徴・強み
ここではタナベ経営の特徴と強みについてご紹介します。
就職・転職前に確認し、その特徴や強みを活かして業務をおこなっていきたいのか考えていきましょう。
強み①日本コンサルのパイオニア
タナベ経営は1963年に設立されたファームですが、当時の日本ではコンサルティングが一般的ではありませんでした。
タナベ経営はコンサルティングが一般的になる前からコンサル業務をおこなっており、ノウハウ・ナレッジの蓄積量が競合と比べると多いです。
また、確かな歴史を持っていることからクライアントからの信頼度も高く、案件を絶やすことなく獲得しています。
強み②一気通貫支援
タナベ経営のコンサルティングメニューは多岐に渡っており、クライアントの各フェーズにおいて支援が可能です。
このことからクライアントの課題の本質を見つけ、それに対して解決策を提案することができます。
強み③チームコンサルティング
タナベ経営ではクライアントの経営課題に合わせて複数名のプロフェッショナルコンサルタントを選定し、チームを組むチームコンサルティングが特徴となっています。
課題それぞれに対してメンバーが異なるため、クライアントに本当に必要なものを提供するクライアントファーストが強みとなっています。
タナベ経営でのキャリアパス・トレーニング制度
転職後に活躍するためにはキャリアパス・トレーニング制度を確認しなければなりません。
タナベ経営ではどのようなキャリアパス・トレーニング制度であるのかを確認し、自身がどのように活躍していきたいのか確認していきましょう。
タナベ経営のキャリアパス
タナベ経営のキャリアパスは以下のとおりです。
・アソシエイト(コンサルタントの基本姿勢・動作を学習)
・コンサルタント(チーフコンサルタントのサポート)
・チーフコンサルタント(ドメイン・機能別に専門機能を保有)
・戦略コンサルタント(事業戦略・収益戦略・組織戦略に関する専門機能を保有)
・プリンシパルコンサルタント(特定分野にて深い専門機能を保有、全社的な運営・管理)
タナベ経営は年功序列でなく実力主義であることから、転職直後であっても実力が認められればキャリアアップが可能です。
タナベ経営のトレーニング制度
タナベ経営は研修制度が充実しており、各分野・役職において研修を用意しています。
また、FCCアカデミーといったいつでもどこでも学習が可能な動画講義も用意されているため、自分の予定に合わせて学習が可能です。
さらに、タナベ経営は他の企業に向けた研修も定期的におこなっているため、それらの講師になるための試験も用意されています。トレーニング制度をまとめると以下のとおりです。
・コンサルタントアカデミー
・コンサルタントスキル研修
・FCCアカデミークラウド
・TGCリーダーシップ研修会
・講師オーディション、コンサルタント資格試験
タナベ経営でのプロジェクト事例
最後にプロジェクト事例を確認し、実際どのような業務に携わっていくのか想像してみましょう。
本記事では2つの事例をご紹介しますが、タナベ経営のHPにはより多くの事例が掲載されているため、そちらも確認しておくことをおすすめいたします。
プロジェクト事例①アテネ株式会社
アテネ株式会社は幾度も事業転換を重ねているため、社員が各業務で活躍できるよう普遍的なスキルが必要でした。
そこで、アテネ株式会社の幹部社員はタナベ経営の研修(幹部候補生スクール)を学び、自社で起きた課題を解決するスキルを身に着けています。
また、幹部社員だけでなく新入社員向けや中堅社員向けの研修も受講しており、社員のスキルアップを実現しています。
プロジェクト事例②井上株式会社
井上株式会社は事業を持続的成長なものにするため、ホールディングス化に着手しました。
そこで本社はタナベ経営が提供しているグループ経営システムチェック項目を参考にし、組織体制、収益構造、財務構造の各スキームを整えています。
また、HD化後にもタナベ経営が提供しているアカデミーを利用しており、社員一人一人が新しい視点の獲得を果たしています。
まとめ
タナベ経営は日系コンサルティングファームの中でも長い歴史を持ち、経営基盤も安定している会社です。
長年蓄積されたノウハウ・ナレッジに加えて研修プログラムも充実しており、一流のコンサルタントを目指すための環境も整っています。
腰を据えてコンサルタントとしてのキャリアを歩みたい方はぜひ転職を検討されてみてはいかがでしょうか。