野村総合研究所(NRI)の基本概要から提供しているサービス、特徴・強みをご紹介します。
転職時には様々な会社を見ていくかと思いますが、コンサルティングファームの中でもその会社の提供しているサービスや特徴・強みはなかなか分かりにくいこともあります。
各社の特徴等を踏まえたうえで、ベストな転職を実現するための参考にして頂ければ幸いです。
野村総合研究所(NRI)基本概要
社名 | 株式会社野村総合研究所 |
設立日 | 1965年 |
事業内容 | コンサルティング、金融業、流通業 |
規模 | 従業員6,000名以上 |
本社所在地 | 東京都千代田区大手町 |
会社HP | https://www.nri.com/jp |
株式会社野村総合研究所は1965年に設立され、現在は東京都千代田区に本社を置くコンサルファームです。
事業内容としてはコンサルティングから金融業・流通業を顧客とするシステム構築・運用もおこなっています。
社員数は6,488名(2022年3月31日時点)となっており、コンサルファームのなかでも規模が大きいファームです。
野村総合研究所が提供するサービス
企業が展開しているサービスを確認することで、転職後に自信が携わっていく事業を知ることができます。
ここで野村総合研究所がどのようなサービスを提供しているのか確認しておきましょう。
サービス①コンサルティング
野村総合研究所のコンサルティングはマネジメントコンサルティングとシステムコンサルティングの2つに大類されています。
まず、マネジメントコンサルティングは幅広い産業分野において戦略策定や業務改革を支援しています、
また、民間企業だけでなく政府や官公庁に対してもコンサルティングをしていることが特徴的です。
システムコンサルティングでは多くの産業にて重要視されているDX化の支援をおこなっており、野村総合研究所が保有しているデジタル技術(子会社)やデータを活用したコンサルティングをおこなっています。
サービス②金融ITソリューション
野村総合研究所は創業以来、金融ビジネスに携わっており、金融システムの構築などをおこなってきました。
実際に野村総合研究所が構築した仕組みの多くは金融業界のインフラとして機能しています。
そして、これら知見を活かして顧客に最適なシステムを提案することができるため、多くの金融機関から依頼され続けています。
サービス③産業ITソリューション
流通、製造などの産業ではIT導入による課題解決・ビジネスモデル変革が必要です。
そして、野村総合研究所は実績のあるデジタル技術とデータ分析を得意とするコンサルタントが協働し、顧客に最適なソリューションの提供が実現しています。
また、アジャイル開発を主要なアプローチ方法としており、時代の変化にも対応できるソリューションを提供していることが特徴的です。
サービス④IT基盤サービス
ITの導入やDX化をするためには、まず会社のIT基盤を整えることが必要です。
野村総合研究所のIT基盤サービスではそれらを導入するための基盤を整えることはもちろん、最先端技術(人工知能、IoT、5Gなど)や今後の戦略を考慮したIT基盤の構築を重要視しています。
野村総合研究所の年収・給与システムについて
野村総合研究所の平均年収は1,225万円となっています。大手企業内の年収ランキングでは21位となっており、コンサルファームのなかでも高水準です。
年代別の平均年収は以下のようになっています。
・20代:715万円
・30代:1,003万円
・40代:1,217万円
・50代:1,469万円
野村総合研究所の給与システムは「基本給+残業代+賞与(年2回)」となっています。昇給は毎年3万円程度が一般的です。
野村総合研究所の特徴・強み
特徴・強みは自分に見に付くスキル、または身に付けなければならないスキルの確認につながります。
ここで野村総合研究所はどのような特徴・強みがあるのかを確認していきましょう。
特徴・強み①フルラインの一貫したサービス
野村総合研究所は課題の明確化から具体的な解決策の提案までend to endなサービス提供をおこなえる点が強みです。
実際に共同利用型システムサービスや自社開発ソフトウェアの販売が収益源の60%を占めており、コンサルティングに限定されずにサービスを展開しています。
運用まで担っているコンサルファームは多くなってきていますが、野村総合研究所は多彩な人材を保有し自社で開発がおこなえ、顧客にとって最適かつ素早いソリューションの提供が実現できます。
特徴・強み②日本初の民間シンクタンク
野村総合研究所は日本初の民間シンクタンクであり、現在でも政府や官公庁へサービス提供をおこなっている企業です。
そして、シンクタンクはリサーチ力と分析力が必須とされているものであり、野村総合研究所のリサーチ力と分析力は多くの方から認められています。
そのうえで、これらをコンサルティングやITサービスに活かしていることが他社にはない強みです。
野村総合研究所でのキャリアパス・トレーニング制度
キャリアパスやトレーニング制度は転職後の働き方に直結するものです。
ここで2つについて確認しておき、転職後にどのようにキャリアアップ・スキルアップをしていきたいのかを考えていきましょう。
キャリアパス
野村総合研究所は総合職、専門職、上級専門職の3つのキャリアステージに分けられています。
総合職はキャリアパスのスタートであり、専門職は主任や副主任など、上級専門職は上席、主席などの役職があります。
また、野村総合研究所のコンサルタント職に限定すると以下のようなキャリアパスを経ることが一般的です。
・メンバー:1~2年目
・アソシエイト:3~5年目
・シニアアソシエイト:6~8年目
・エキスパート:9年目~
トレーニング制度
特徴的なトレーニング制度としてはNAC、ロールレベル定義、自己研鑽の3つが挙げられます。NACはキャリア・能力開発支援制度であり、主にコミュニケーションを基に自主性を育む制度です。
ロールレベル定義ではキャリアと経験の見える化を果たしており、目指す人物像と専門分野を10個の役割(ロール)と7段階のレベルに分解しています。
ここから現在の自分がどの位置にいるのか、次のレベルに至るに必要なことは何であるのかを明確にすることができるといった制度です。
自己研鑽は活躍できる人材になるために必要なものです。そして、野村総合研究所では自己研鑽を支援する制度が整備されています。
具体的な内容としては各種資格取得に対する報奨金、試験対策講座や受験料の費用負担などです。また、各部門横断での自主勉強会の開催など社内でも自己研鑽を支援しています。
野村総合研究所でのプロジェクト事例
最後にプロジェクト事例について確認し、実際にどのような形でクライアントの支援をしていくのか確認していきましょう。
事例①ソニー生命株式会社
ソニー生命の案件ではDX戦略を推進するうえで不可欠な安全・安心かつ低コストのシステム基盤をMicrosoft Azure2で提供しています。
具体的なツールとしてはスマートフォン向けのアプリである「ソニー生命アプリ」や担当ライフプランナーとのメッセージ交換がおこなえるC-SAAF Communicationとなり、ソニー生命の顧客がより便利にサービスを利用できるよう支援しています。
事例②西日本旅客鉄道株式会社
西日本旅客鉄道株式会社は鉄道事業、飲食事業、不動産事業など事業分野が多岐に渡っており、それらのデータを横断的に活用することが難しいといった課題がありました。
そこで野村総合研究所は西日本旅客鉄道株式会社にとって適切なデータガバナンスを設定し、データ蓄積から活用までを支援しています。
このような情報量の大きいデータに対して蓄積・活用を支援することができることも野村総合研究所の特徴です。
まとめ
野村総合研究所は会社の規模が大きく、コンサルティング以外にも様々なサービスを展開しています。顧客基盤も強固であるため、安定性も素晴らしい企業です。
クライアントと長期的に様々な側面でビジネスを手掛けているため、その過程で得られたノウハウや知見は事業資産としての価値も貴重と言えます。
転職ルートとしては若手の第二新卒採用、特定のキャリアを積んでいるキャリア採用が一般的です。