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マッキンゼー・アンド・カンパニーについて【基本概要/特徴や強み/プロジェクト事例等】

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マッキンゼー・アンド・カンパニー(以下、マッキンゼー)は、戦略コンサルティングを提供する会社として世界最大の規模を誇る経営コンサルティング企業です。

政府をはじめとした公官庁や大企業の経営層などにサービスを提供し、政治・経済を裏で支える存在と言えます。

この記事では、マッキンゼーの概要から特徴、プロジェクト事例を解説します。マッキンゼーへの入社を考えている人は、情報収集の第一歩として参考にしてください。

マッキンゼー・アンド・カンパニー基本概要

社名マッキンゼー・アンド・カンパニー
設立日1926年
事業内容経営コンサルティング
規模従業員38,000名以上
本社所在地東京都港区六本木(日本本社)
会社HPhttps://www.mckinsey.com/jp/

マッキンゼーは、1926年にシカゴ大学経営学部教授のジェームズ・O・マッキンゼーにより設立された経営コンサルティング企業です。アメリカに本社を置き、そのほかにもヨーロッパやアジアをはじめとする世界60か国に105以上の支社を持ちます。

大企業のCEOなど経営トップを顧客として、企業の意思決定に関わるプロジェクトを遂行します。

マッキンゼーは世界的に高い評価を受ける専門知識を要しており、日本では国内上位30社のうち約7割の企業にサービスを提供していると言われるほど大企業に根付いたサービスを展開しています。

マッキンゼー・アンド・カンパニーが提供するコンサルティングサービス

事業内容
ここからは、マッキンゼーが提供しているサービスを解説します。主なサービスは以下の通りです。

・マッキンゼーデジタル
・企業変革・事業再生
・新規事業立案

マッキンゼーデジタル

1つ目は、デジタルを活用した支援です。大きく2つに分かれており、既存事業をデジタル化することによるDXの推進と、デジタルを活用した新規事業構築におけるコンサルティングサービスを提供しています。

マッキンゼーでは、祖業である経営コンサルティングをベースに、顧客の事業における課題を抽出したうえで打ち手となるデジタル活用方法を提案していきます。

実際にデジタル技術を実装する場面では専門ベンダーが登場するため、マッキンゼーでは経営層に対するデジタル活用策の構想策定を行っています。

企業変革・事業再生

2つ目は、大規模な企業変革や事業再生です。「企業価値の向上」という難易度の高いゴールを掲げ、顧客企業の変革に向けた目標設定、具体的計画の策定から実行完了まで一気通貫で支援しています。

特に企業変革のチームはマッキンゼーの中核部分に位置付けられており、マッキンゼーが持つ知見やグローバルのネットワークなど社内の全リソースを活用して支援することが要求されます。

新規事業立案

3つ目は、新規事業立案の支援です。戦略策定から戦略の実行、サービスやプロダクトの開発を行います。

マッキンゼーの主要顧客である大企業は、常に新興企業との競争をしています。

新興企業ほどのスピードで事業を立ち上げることが難しいことから、マッキンゼーが参謀となって新規事業の立案をすることで新興企業との競争に負けないための取り組みを進めています。

新規事業は、単発で事業を創出することもあれば、より大規模なビジネス展開をするために新会社を設立することもあるなど、スケールの大きい仕事と言えます。

マッキンゼー・アンド・カンパニーの年収・給与システムについて

年収イメージ
マッキンゼーの平均年収は1,500万円~2,000万円と言われており、高い成果を求められハードワークも厭わないことから非常に高い年収となっています。ランクごとの目安となる年収は以下の通りです。

・ビジネスアナリスト(22歳~26歳):700~1000万円
・アソシエイト(25歳~30歳):1000~1500万円
・マネージャー(30歳~):1500万円~2000万円
・アソシエイトプリンシパル(35歳~):2000万円~3000万円
・パートナー(40歳~):5000万円~

ビジネスアナリスト、アソシエイトは20歳前半~後半、30歳以上はマネージャーへ昇進するメンバーも現れ始めます。

昇進を重ね、重要なプロジェクトで成果を挙げることで年収が1億円以上に到達するケースも珍しくありません

マッキンゼー・アンド・カンパニーの特徴・強み

ビジネス 特徴紹介
ここでは、マッキンゼーの特徴や強みを解説します。他の会社と明らかに異なる特徴を備えているため、会社の実態をとらえることを目的に読み進めてください。

One Firm Policy

全てのオフィスをひとつの組織として考え、世界中のコンサルタントが国境をこえて一体運営されている体制がマッキンゼーの特徴です。

国籍に関係なく、専門とする業種(ヘルスケアなど)や機能(ファイナンスなど)のグループに分かれて世界中のプロジェクトを推進します。

このような組織体制であることから、「グローバルに働かざるを得ない」環境です。日本オフィスであっても社内公用語は英語となるため、ビジネス英会話の習得が必須と言えます。

徹底した成果主義

マッキンゼーでは成果主義が根付いており、キャリアパスや給与も成果主義の考え方をベースとしています。

コンサル業界で有名な「Up or Out(昇進か解雇か)」の文化がある会社で、一定期間で成果を上げて昇格するか、成果を上げられなければ退職するという風土が醸成されています。

そのため、年齢や在籍年数に関係なく1つ上の役割を実行できる実力が付いたと判断されればすぐに次の役割が与えられるなど、ある意味で非常にフラットな文化と言えます。

マッキンゼー・アンド・カンパニーでのキャリアパス・トレーニング制度

ステップアップ
成果主義のもとでグローバルなビジネスを行うマッキンゼーでは、キャリアパスを個人ごとに明確化しておくことが重要です。これを下支えするトレーニング制度とあわせて解説していきます。

マッキンゼーでのキャリアパス

マッキンゼーでは、ジェネラリストもしくはスペシャリストとしてのキャリアパスがあります

ジェネラリストは、様々な業界や機能ごとのプロジェクトを経験し、幅広い知見を養うことでマッキンゼーをリードしていくことが求められます。

スペシャリストは、特定の業界もしくは機能に特化して経験を積み、当該分野の専門性を極限まで高めていくキャリアです。

どちらのキャリアパスであっても顧客に高い価値提供を行うことに変わりないため、個人の希望に応じたキャリアパスを選択することができます。

マッキンゼーのトレーニング制度

マッキンゼーでは、業務遂行に不可欠な基礎スキルを身につけるトレーニングが充実しています

1つは語学力アップの支援です。内定後に英語力判定テストを受験し、結果に応じて、入社前の英語レッスンの受講などをアドバイスします。入社後であっても、希望者は定期的な英語研修を受講することが可能です。

これに加えて、海外MBAの留学を支援する制度があります。制度の利用定員はなく、成果を出してきたと認められれば全員が利用可能です。

世界トップクラスの経営者を顧客とするため、高い経営スキルを習得できるMBAはうってつけの資格と言えます。

マッキンゼー・アンド・カンパニーでのプロジェクト事例

プロジェクト
ここでは、マッキンゼーが過去に取り組んだプロジェクト事例を紹介します。具体例の1つとして参考にしてください。

日本のスキンケアブランドの中南米戦略

日本のスキンケアメーカーに対し、消費者および販売チャネルを分析して中南米市場で成功するブランドの開発と販売チャネル戦略を立案しています。

中南米市場での売上げが全社的な収益拡大に貢献しており、さらなる成果が期待できます。

顧客企業からも、マッキンゼーとの共同作業で生まれた成果だと高く評価されています。

新薬の売上を最大化するマーケティング戦略

外資系製薬会社が持つ認識を一新させることで売上の大幅アップを実現した例です。

顧客が持っていた認識は、新薬の「ライセンス提供」が日本市場での利益につながるというものでしたが、これに対して戦略分析、市場調査、費用対効果を一から見直すことで認識自体を一新させることに成功しました。

マッキンゼーの提案にもとづいた製品発売や営業担当の採用を行うことで、顧客は想定以上の売上を達成することができました。

まとめ

この記事では、マッキンゼーの概要や特徴、プロジェクト事例を解説しました。

他の会社と比較しても独特な文化を持つ会社と言えるため、入社を検討する場合は自分の性格等とマッチするかを入念に確認してから活動に臨んでください。

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