コンサルファームへ就職する際にはそのファームの情報をしっかりと把握しなければなりません。
とくに、提供しているサービスやキャリアパスは入社後の働き方に直結します。
そこで、ここでは日本にあるコンサルファームのなかからアビームコンサルティングについてご紹介します。
アビームコンサルティングへの就職・転職を検討中の方は、ぜひご確認ください。
アビームコンサルティング基本概要
社名 | アビームコンサルティング株式会社 |
設立日 | 1981年 |
事業内容 | 総合コンサルティング |
規模 | 従業員6,000名以上 |
本社所在地 | 東京都千代田区 |
会社HP | https://www.abeam.com/jp/ja |
アビームコンサルティング株式会社は東京都千代田区に本社を置いているコンサルファームです。設立は1981年であり、日経コンサルティングファームのなかでも古い歴史を持っています。
事業内容はマネジメント、ビジネスプロセス、IT、アウトソーシングと多岐にわたっており、総合系に分類されます。
規模としては従業員数が6,898名(2022年4月時点)、拠点数が28拠点ほどです。
アビームコンサルティングが提供するサービス
アビームコンサルティングはマネジメントコンサルティング、ビジネスプロセスコンサルティング、ITコンサルティング、アウトソーシングの4つを主力事業としています。
それぞれがどのようなサービスであるかを確認していきましょう。
サービス①マネジメントコンサルティング
マネジメントコンサルティングは経営診断、戦略立案、M&A、アライアンスといった4つのサービスを主要業務としています。
アビームコンサルティングは経営診断から最適なサービスを提供するため、このようにマネジメント領域でも多くの手法を取ることができます。
また、アビームコンサルティングは戦略を提案して終わりではなく実行支援まで担うend to endなコンサルティングを実行しています。
サービス②ビジネスプロセスコンサルティング
ビジネスプロセスコンサルティングは業務改革、組織改革、アウトソーシングを主力事業としています。
業務改革はプロセス改革からソフトウェアの提供まで幅広く担当しており、クライアント企業のニーズに対し、柔軟な対応が可能です。
組織改革は意思決定者の意見だけでなく従業員の意見も聞き取り、組織と従業員のどちらの能力も発揮できる環境を第一としてコンサルティングをおこなっています。
サービス③ITコンサルティング
アビームコンサルティングはIT分野に強いコンサルティングファームで、様々な課題を解決に導いた実績があります。
アビームコンサルティングに在籍しているコンサルタントは高等なIT教育を受けており、クライアントに導入すべきITを提案することが可能です。また、ITを導入する際のPMOも得意分野です。
アビームコンサルティングは総合系ファームですが、ITコンサルティングがもっとも有名であり、採用も多い事業分野になります。
高いITスキルが求められるため、ITに取り組む知識・意欲があるかどうか確認しておきましょう。
サービス④アウトソーシング
アウトソーシングとは社内の業務の一部を外部に委託することを指します。アビームコンサルティングはクライアントから依頼された際に自社の人材を派遣するアウトソーシングを事業の1つとして持っています。
アビームコンサルティングに在籍しているコンサルタントはIT力が高いため、自社内よりも効率的にIT導入がおこなえることから依頼が多いです。
とくに、既存ビジネスを支えるバックオフィス業務やシステム運営の適正化、高度化する案件が多くなっています。
アビームコンサルティングの年収・給与システムについて
アビームコンサルティングはコンサルファームのなかでも高水準な年収となっています。
では、具体的に就職・転職後はどのぐらいの給与となるのか確認していきましょう。ここでは会社全体の平均と役職ごとの年収をご紹介します。
ファーム全体における平均年収・給与システム
アビームコンサルティングの平均年収は809万円となっており、日本の平均年収である443万円と比較すると2倍弱の水準となっています。
職種別による平均年収はコンサルタントが900万円、プランニングオペレーション(コーポレート部門)が750万円です。
給与システムは他の日系企業と同様に月給制の基本給+残業代で算出されます。また、ボーナスは夏季と冬季の2回です。
ただし、外資系と比べると業務成果に応じた給与変動が少なくなっているため、比較的給与の変動幅は安定していると言えます。
役職別の平均年収
アビームコンサルティングにおける役職別の平均年収は以下のとおりです。
・アナリスト:450万円~550万円
・コンサルタント:600万円~700万円
・シニアコンサルタント:750万円~900万円
・マネージャー:1,100万円~1,400万円
・シニアマネージャー:1,500万円~2,000万円
・プリンシパルディレクター:2,000万円~
このように役職ランクがあがるごとに50万円~100万円ほどの昇給レンジとなっています。
アビームコンサルティングの強み・特徴
アビームコンサルティングの強みは主にIT力と独自のアプローチの2点となります。
それぞれどのような強みであるのかを確認し、業務に携わることができるのか確認していきましょう。
アビームコンサルティングの強み①ITに関する専門性・知見
アビームはIT支援に力を入れているコンサルファームです。そのなかでもSAPには力を入れており、国内で最多のSAP認定コンサルタントを保有しています。
このようにIT分野での高い専門性と実績からクライアントから信頼され、安定してプロジェクトを受注しています。
アビームコンサルティングの強み②課題に対する独自のアプローチ手法
アビームコンサルティングは以下の4つを独自のアプローチとして重視しています。
・クライアント中心の論理
・クライアントとの長期的な関係を重視
・仕組みづくりよりも、その仕組みを実際に動かす
・個人プレーよりもチームワーク
このようにアビームコンサルティングはクライアントファーストを最重要としたアプローチを取っています。
また、日経発のコンサルファームであることからup or outではなくチームワークを重視し、クライアントへ価値が提供できるようにしていることも特徴的です。
アビームコンサルティングでのキャリアパス・トレーニング制度
キャリアパス・トレーニング制度はコンサルファームによってかなり異なるものです。
アビームコンサルティングへの入社後に活躍したい方はこちらも確認し、どのぐらいのキャリアパスを目指していくのか考えていきましょう。
キャリアパス
アビームコンサルティングのキャリアパスは以下のとおりです。
・アナリスト(1~2年):ITスキル・業界知識を養成し、プロジェクトに関与
・コンサルタント(2~5年):ITスキル・業界知識を養成し、プロジェクトに関与
・シニアコンサルタント(6~9年目):ITスキル・業界知識の深化を図り、業務改革をリード
・マネージャー(10年目~):プロジェクトリーダーとして業務改革・組織改革を実現、顧客開拓・人材育成を担当
・シニアマネージャー(実力次第):大規模プロジェクトのリーダー、所属組織のリード
・プリンシパルダイレクター(実力次第):経営者としてクライアントマネジメント及び所属組織のリーダー
ただし、アビームコンサルティングではこれより年次が低くとも出世した事例もあるため、実力次第では次々にキャリアアップを果たすことができるファームです。
トレーニング制度
アビームコンサルティングは多数のコンサルファームのなかでも人材育成を重視しています。
とくに新入社員向けの研修が充実しており、ほとんど社内で作成されたプログラムです。
このように自社で作成したプログラムであることから活躍するために必要なことを学ぶことができます。
中途入社の場合は10項目のプログラムが用意されており、前職の内容に関わらずコンサルタントとしての素養を学ぶことが可能です。
アビームコンサルティングでのプロジェクト事例
では、最後にプロジェクト事例を確認し、実際にどのような働き方をするのか確認していきましょう。
プロジェクト事例①独立行政法人日本スポーツ振興センター
顧客体験を描き、新スポーツくじ「WINNER」を企画しました。本案件は企画から実行支援までを担っています。
また、このような大規模プロジェクトを1年半という短期間で実現しており、アビームコンサルティングのスピード感、実行力が見えます。
プロジェクト事例②SOMPOシステムズ
SOMPOシステムズは社員のITスキルがどのぐらいであるのかが把握しにくいといった課題を持っていました。
そこでアビームコンサルティングは社員のITスキルを可視化する「Skill Framework」の策定をしています。
また、さらなるITスキルの向上も担っており、社員研修・キャリア開発支援であるFast Path、Open Fast Pathなども企画・運用しています。
まとめ
アビームコンサルティングは日経コンサルティングファームの中でもトップレベルの実績・実力を有するファームです。
人材の育成にも注力しており、一人前のコンサルタントになるまで手厚いサポートを受けつつ、キャリアアップを狙える環境が整っていると言えます。
また、様々なタイプのプロジェクトに参画できる総合系ファームに分類されるため、コンサルタントとして様々な経験を積むことができるでしょう。