ECコンサルタントについて、仕事内容から年収などの実情について紹介します。
ECコンサルタントについて、どんな仕事をしているのかイメージがわかない方もいるのではないでしょうか。特にIT関係の仕事をしていない場合は、想像すらもつかないかもしれません。
「ECコンサルタントについて興味がある」
「ECコンサルタントの具体的な仕事内容や年収について知りたい」
そんな方はぜひ最後まで読んでみてください。
ECコンサルタントとは
ECとは「e-commerce（エレクトロニックコマース）」の略称でネット通販事業のことです。
ECコンサルタントは、インターネット上でサービス提供を行いたい企業のためにサイト運営方法や収益アップのための思案・提案を行う仕事です。
商品・サービスの特性をよく理解し、どんな顧客層にどう働きかければ売れるかをコスト面・システム面・デザイン面などから戦略を分析していきます。
経験の長いECコンサルタントは、実績もさることながら専門知識やマーケティング戦略について沢山のストックをもっています。
ECコンサルタントの必要性
現在、様々な事業者がECサイトに参戦しています。数が多くなればなるほど、生き残りは厳しくなるのが現状です。
単に、自社オリジナルのECサイトを作ってSNSで宣伝をしても、思うように集客効果は上がりません。その厳しい状況中で生き残っていくために必要なのが、EC事業に的を絞ったECコンサルタントの専門知識と戦略なのです。
ECコンサルタントは、インターネット上で顧客を増やしたりリピートに繋げるためのノウハウを持っているため、重宝されます。
事業者自身がECサイトについて勉強・工夫するケースもありますが、リソース不足等の問題で思うようには進められないものです。
ECコンサルタントのような専門家がいることで、事業者は本来の仕事に専念しやすくなり、負担軽減に繋がります。
また、これまで営業のやり方を変えたいと思っていても、自分たちだけではどうすれば良い方向になるのかアイデアを絞り出せない事業者もいます。
もしくは、EC事業を始めたばかりの新規事業者においては、「どうすればインターネットで顧客を獲得できるか」について右も左もわからないことも多いのが現状です。
事業者と共に、インターネットを駆使したマーケティングを考えていくためにも、ECコンサルタントは必要とされます。Webを活用した経営戦略をしていく上では、とても頼れる存在です。
ECコンサルタントの具体的な仕事内容
担当する業種にもよりますが、ECコンサルタントは主に下記の順番で仕事を進めます。
①戦略立案
クライアントへヒアリングを行い、自社の問題や強みを考えます。そして、競合分析をしてKPI(目標)設定をします。最初に戦略の流れを立てることで、ターゲットなるユーザーを明確にしていきます。
②Web制作
KPI設定後、販売ベースとなるECサイトを作成します。Web制作は、自社で制作が難しい場合は外部委託しても問題はありません。
③オンライン集客
ECサイトを立ち上げたら、様々な形でオンライン集客を行います。主に下記の4つの方法
で、ターゲットとなる見込み客へのアプローチを行うことが多いです。
・SNS集客
・SEO(検索エンジン最適化)
・MEO(Googleマップエンジン対策)
・Web広告
どれも単独でもコンサルできる内容ですが、ECコンサルタントはこれらを一人もしくは一社で進めます。
④オフライン集客
オンラインのみならず、オフラインでの集客もECコンサルタントにとっては重要な任務です。
例えば、実店舗にTwitterやInstagramにアカウント登録をしてもらい、SNSマーケティングを行うといった、オフラインでの施策がオンラインでも直結するからです。
店内にHPのQRコードを記載したリーフレットを設置したり、提携企業と交渉して自社ECサイトを紹介してもらったりと、オフラインでのスキルがECサイト成功の鍵となります。
雑誌や広告といったメディアへのECサイト紹介依頼も、マーケティングにおいては大事な要です。
⑤サイト改善
ECサイト運営によって集客をして終わりではありません。売上が達成されてもされなくても、サイトの改善はこれからのマーケティングに必要です。
デザイン・機能面、ユーザーから見た使いやすさ、商品紹介といった様々な内容を検証して改善を施します。
ECコンサルタントのやりがい、厳しさ
ECコンサルタントの働きかけが、企業や店舗の売上に直結します。高いマーケティングスキルがあれば、クライアントからの信頼を得られるでしょう。
苦労を乗り越えて売上を達成した際には、大きな喜びと達成感が味わえます。逆に、戦略立案や集客をしても売上に繋がらない場合も想定可能です。最悪の場合、結果が出せなかったらコンサルティング対象の企業と契約打ち切りです。
ECコンサルタントを名乗るのには、特別な資格は必要ありません。しかし、実績で評価されやすいだけにかなりのプレッシャーがかかる仕事です。
ECコンサルタントの年収
ECコンサルタントの雇用形態にもよりますが、年収は400万〜1000万円程度です。コンサルティングを行う規模感によって変動します。
入社4〜5年目で小規模な店舗をいくつか並行してコンサルを行っているようなECコンサルタントであれば、年収は約400万～500万円程度。上場企業や業界トップクラスの売上を誇る会社のECコンサルタントは、年収1,000万円以上という例があります。
数多くの実績と経験、マーケティングスキルを身につけていけば、相応の年収が稼げるのがECコンサルタントという職業です。
まとめ
ECコンサルタントは、企業経営のキーパーソンであるが故にプレッシャーもかかりやすいのが特徴です。重圧はありますが、知識と経験を積めば積むほどに社内外から頼りにされます。
実績を伸ばせば、フリーランスのECコンサルタントになることが可能ですネット社会においては、ECコンサルタントの需要は今後ますます増えると予測されます。
ライバルが多く競争率が厳しい反面、高いWebマーケティングのノウハウを身につけられる仕事といえるでしょう。